私の通っていた高等学校は函館市内のちょっと小高い丘の上にあって、眼下には津軽海峡に続く宇賀浦の波の輝きを、丘陵を降りると香雪園といういかにもロマンチックな名前の自然公園の木立からさわやかな風を頂戴していた。ところが2年生の時、函館に異変が起こった。7月、初夏、もっとも爽やかなはずの函館に猛暑が襲った。道南の夏には、二三日だけ、摂氏30度を超える日があった。それは我々には耐え難い暑さであった。しかし、「夏なのだから」と微かに30度を超えた寒暖計を見つめながら、じっと暑さをこらえるのが毎年の恒例であったのだが、その時の暑さは何と30度を遥かに越えて、32度とか33度とかあった、はず。
我就读的高中位于函馆市的一座小山丘上。眼下俯视着与津轻海峡相连的宇贺浦波光闪耀,走下丘陵则感受到从有着一个十分浪漫名字的自然公园——香雪园树丛中吹来的清风。然而,在我读二年级的时候,函馆出现了异常。七月初夏,酷暑袭击了本应是最为凉爽的函馆。北海道南部的夏季,只有两三天超过摄氏20度,那已是我们难以忍耐的炎热。但是,心里想着“毕竟是夏天呀……”眼睛看着略微超过30度的温度计而忍受炎热是每年的惯例。然而当时的气温已经远远超过30度。