イルカたちとクジラたちが、戦争をしていました。
戦は長引いて、ますます激しくなってきました。
そのとき、一匹のハゼが水面に顔を出しました。
そして、「イルカさんたち、クジラさんたち、戦争はやめなさい。わたしが両方の言い分を聞いて仲直りさせてあげましょう」
と、言いました。
これを聞いた一匹のイルカは、「お前みたいなちっぽけな魚に、仲直りさせられるなんて、そんなみっともない事が出来るか。
それくらいなら、みんな死んでしまうまで戦争を続ける方がましだ」
ハゼの勇気は認めますが、力のない者が考えなしに行動しても、力のある者は従ってくれません。