返回首页
当前位置: 首页 »日语阅读 » 正文

「みにくいあひるの子」だった私50

时间: 2019-09-23    进入日语论坛
核心提示:「みにくいあひるの子」卵の殻(から)を破って、かわいいひよこが次々に顔を出したのに、最後まで残った卵から出てきたのは、な
(单词翻译:双击或拖选)
 「みにくいあひるの子」

卵の殻(から)を破って、かわいいひよこが次々に顔を出したのに、最後まで残った卵から出てきたのは、なんとも不格好(ぶかつこう)で灰色をした、みにくいひよこ。
ほかの子たちは、みんなからかわいがられたのに、この不格好な子だけは、ほかのあひるやめんどりたちに噛(か)みつかれたり、つまはじきにされたり。兄弟や、はては親にまでうとまれ、鳥番(とりばん)の女の子にも蹴(け)とばされて、とうとうそこから逃げ出してしまった。
やがて、池でガンの群(む)れと出会うが、ガンたちは、漁師に鉄砲で撃(う)たれてバタバタと死んでいく。あひるの子は、じっと身をひそめ、静かになってから池を飛び出し、畑を越え、野原を越えて、夢中(むちゆう)で走り、やっと一軒の小屋にたどりついて、中に入ってみると、そこにはおばあさんと猫とめんどりが暮らしていた。
この家では、猫が旦那(だんな)さんで、めんどりが奥さん。二人は、「世の中は二人のためにある」というのが口癖(くちぐせ)。あひるの子が、別の考え方もあると言っても、彼らは「生意気(なまいき)な口をはさむんじゃない」と、いっこうに耳を貸そうとしない。泳いだり、水にもぐったりするのはとても気持ちがいいものだと言っても、ちっとも聞いてもらえない。
「広い世の中に出ていきたい」
みにくいあひるの子は、そう言い残し、一人で小屋をあとにした。
湖に着いて、泳いだり、もぐったりしたけど、あまりにもみにくいので、だれも相手にしてくれない。その湖で美しく優雅(ゆうが)な白鳥に出会う。でも、白鳥たちはすぐに空に飛び立っていってしまった。それを見ているうちに不思議(ふしぎ)な気分になって、自分も羽ばたいてみるけれど、飛ぶことはできない。
やがて冬になり、寒さにこごえて気を失(うしな)っているところをお百姓(ひやくしよう)さんに助けられ、その家で目を覚(さ)ます。そこで、せっかく子どもたちが一緒に遊びたがっているのに、あひるの子は、またいじめられるんじゃないかとおびえて逃げまわり、家の中をめちゃめちゃにしてしまう。とうとう怒(おこ)ったおかみさんにも追いかけられて、あひるの子は、木戸のすきまから外に逃げ出した。
茂(しげ)みの下でじっとうずくまり、厳(きび)しい冬の間、語りつくせないほどみじめでつらい思いをじっと耐(た)えて過ごし、やがてひばりが鳴く春を迎(むか)えた。
みにくいあひるの子は、起き上がって羽ばたいてみると、翼(つばさ)は前よりもずっと強く風を打ち、高く舞(ま)い上がることができた。
大空を飛んで、大きなお屋敷(やしき)の庭の池に降りたつと、向こうの茂みの陰(かげ)から、三羽の白鳥が出てきた。優雅に、すべるように。
あひるの子は、以前に見た白鳥のことを思い出し、どうせほかのあひるたちにつつかれ、鳥番に蹴とばされるくらいなら、あの立派な白鳥に殺されたほうがましだと覚悟(かくご)を決めて、近づいていく。
「どうかぼくを殺してください」
そう言って頭(こうべ)を垂(た)れたとき、水面(みなも)に映(うつ)ったのは、灰色のみにくい鳥ではなく、美しい白鳥の姿だった。
轻松学日语,快乐背单词(免费在线日语单词学习)---点击进入
顶一下
(0)
0%
踩一下
(0)
0%

[查看全部]  相关评论