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「みにくいあひるの子」だった私55

时间: 2019-09-23    进入日语论坛
核心提示:お見合いなんだ、テレビで見たまんまじゃん。あれって、本当だったんだ。サーファーくんとの関係がなくなりつつあったころ、私は
(单词翻译:双击或拖选)
 お見合い

なんだ、テレビで見たまんまじゃん。あれって、本当だったんだ。
サーファーくんとの関係がなくなりつつあったころ、私は一度だけ、お見合いを体験している。
ヤンママ、結婚への願望は消えていなかったけれど、彼との間は遠ざかっていく。それが寂(さび)しくてたまらないときだった。
母の友だちの紹介、相手は脳外科(のうげか)のお医者さんだった。親戚(しんせき)にもお医者さんはいたけれど、「その若さで脳外科のお医者さん? へえー、すごいなあ」なんて、ヘンに感心してしまっていた。半分はめずらしさ、半分は、お見合いのシーンはテレビ・ドラマなんかでよく見るけど、実際はどうなんだろうかという好奇心(こうきしん)から。相手にはすごく失礼だったけど、それが本当のところ。
実際にその場にのぞんだら、「じゃあ、このへんで若い人たちだけに……」なんて、あまりにもテレビドラマで見たとおりだったから、思わず吹(ふ)き出しそうになって、笑いをこらえるのに苦労した。こっちも着物なんか着込んじゃってたし。
二人で食事をすることになったけど、彼は大金持ちの息子で、自宅にローストビーフを焼く係の人がいるとか、お父さんが御茶(おちや)ノ水(みず)に広い土地をもっているとか、駐車場も経営しているとか、マンションもいっぱい所有しているとか……相手の話す内容が、まるで現実感がない。
「アンナさんは、ぼくにとっては、雲の上の存在です」
そう言われたときには、ゲッと思った。私にとって相手は、雲の上どころか、それよりずっと上の、よその星の人みたい。
彼が汗をふきふき、私を一生懸命に楽しませようとしてくれる努力はわかるけど、飛ばすギャグも寒かった。
私が「ちょっと電話してくるから」と中座(ちゆうざ)して、家に電話を入れたら、母はまだ帰っていなくて、かわりに父が出た。母は、このお見合いのことを父に告(つ)げてなかったらしく、えらく怒(おこ)って言った。
「おれはそんなこと聞いてないぞ。いいから、すぐ帰ってこい。その席には戻(もど)らんでいい。そのまま帰ってこい」
そういうわけにもいかないから、席に戻って、ありもしない嘘(うそ)。
「すみません、私、門限があるから、遅くなると叱(しか)られちゃうんです」
私は断(ことわ)ったのだけれど、彼は家まで車で送っていくと言ってきかない。
「おうちどこだっけ」
「松涛(しようとう)です」
「寝るときにするのは?」
「えっ?」
「ああ、あれは消灯(しようとう)か——」
うわわわわ!
その日は、なんとか彼を振りきって帰宅した。母はいまだにこんなことを言っている。
「あのうちのローストビーフ、食べてみたかったわ」
たしかに、当時の私は若すぎて、相手のことが理解できなかった。いまにして思えば、彼はいい人だったし、いまの自分なら、彼の言葉に素直(すなお)に笑うことができたと思う。
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