日语童话故事 日语笑话 日语文章阅读 日语新闻 300篇精选中日文对照阅读 日语励志名言 日本作家简介 三行情书 緋色の研究(血字的研究) 四つの署名(四签名) バスカービル家の犬(巴斯克威尔的猎犬) 恐怖の谷(恐怖谷) シャーロック・ホームズの冒険(冒险史) シャーロック・ホームズの回想(回忆录) ホームズの生還 シャーロック・ホームズ(归来记) 鴨川食堂(鸭川食堂) ABC殺人事件(ABC谋杀案) 三体 失われた世界(失落的世界) 日语精彩阅读 日文函电实例 精彩日文晨读 日语阅读短文 日本名家名篇 日剧台词脚本 《论语》中日对照详解 中日对照阅读 日文古典名著 名作のあらすじ 商务日语写作模版 日本民间故事 日语误用例解 日语文章书写要点 日本中小学生作文集 中国百科(日语版) 面接官によく聞かれる33の質問 日语随笔 天声人语 宮沢賢治童話集 日语随笔集 日本語常用文例 日语泛读资料 美しい言葉 日本の昔話 日语作文范文 从日本中小学课本学日文 世界童话寓言日文版 一个日本人的趣味旅行 《孟子》中日对照 魯迅作品集(日本語) 世界の昔話 初级作文 生活场境日语 時候の挨拶 グリム童話 成語故事 日语现代诗 お手紙文例集 川柳 小川未明童話集 ハリー・ポッター 新古今和歌集 ラヴレター 情书 風が強く吹いている强风吹拂
返回首页
当前位置: 首页 »日语阅读 » 日本名家名篇 » 吉川英治 » 正文

黒田如水80

时间: 2018-11-16    进入日语论坛
核心提示:菩提山の子一 腕白《わんぱく》は家中にも多い。けれど父母がありながら父母の膝下《しつか》を遠く離れて、他国の質子となって
(单词翻译:双击或拖选)
 菩提山の子
 
 腕白《わんぱく》は家中にも多い。けれど父母がありながら父母の膝下《しつか》を遠く離れて、他国の質子となっている子は、その仲間では松千代ひとりであった。
「……あ。小父様」
 大勢の子とともに、遊戯に夢中になっていた松千代は、そのうちにふと、本丸の縁に立っている半兵衛重治のすがたを見つけ、見るやいな友達を捨てて此方《こつち》へ駆け出して来た。
「——小父様。お帰りあそばせ」
「おう、於松《おまつ》。元気だな」
「長いこと、小父様がちっともお見えにならないので、とても淋しかった。小父様。いつ帰っておいでたの?」
「たった今」
「たった今? そう。ちっとも知らなかった」
 庭の松千代は縁先にある人の袴の裾へ、背伸びして取り縋《すが》った。袴のすそで自分の顔を包んだりして戯《たわむ》れた。
(——人馴つこいものよ。やはり父母を離れて、遠い他人の手に養われているせいか)
 そう見るにつけ、半兵衛の胸は、可憐《いじら》しと思う気持でいっぱいになった。
「さ、上がれ。都のみやげを遣《つか》わそう」
 南禅寺から貰って来た菓子《かし》など与え、しばしこの少年と戯れた。
 長浜から預かり取って、この山城に養うこともはや二年、松千代はもう十二になっている。黒田家から傅人《もりびと》として井口兵助、大野九郎左衛門などを付けてよこしてあるが、竹中家としてもほとんど主人半兵衛の嫡子《ちやくし》同様に待遇《たいぐう》していた。講書《こうしよ》、弓馬の師匠《ししよう》もつけて、珠の如く守り育てていたのである。
 帰国の翌日。半兵衛はひとり菩提山のふもとを歩いた。祖先の展墓《てんぼ》のためだった。
 するとその帰途を待っていたもののように、二名の侍が道ばたに跼《うずくま》っていた。見ると、黒田家から来ている松千代の傅役《もりやく》井口兵助と大野九郎左衛門であった。
「かような路傍《ろぼう》において、甚だしい不《ぶ》しつけにはございまするが」
「折入っておねがいの儀がござりまして」
 ふたりは枯れ草の中へ面を埋めんばかりにいった。内容に就いては何もいわないうちに、すでに声涙《せいるい》ひとつの感情が半兵衛には聞きとれた。
轻松学日语,快乐背单词(免费在线日语单词学习)---点击进入
顶一下
(0)
0%
踩一下
(0)
0%