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食物ことわざ事典123

时间: 2020-01-15    进入日语论坛
核心提示:青 菜に 塩 青菜に塩をふりかけると、しおれることから、人の元気なくしおれているさまを「青菜に塩」と形容します。このように
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青 菜に 塩

 青菜に塩をふりかけると、しおれることから、人の元気なくしおれているさまを「青菜に塩」と形容します。このように青菜がしおれるのは、塩の脱水作用のせいで、科学的に言うと、ある一種の膜壁をへだてて、さまざまの異なる液体が、塩をとおしてまざり合う現象で、このとき、塩分濃度の低いほうの水分が濃いほうへ出ようとします。その圧力を「浸透圧《しんとうあつ》」と言います。塩は単に細胞の組成水分をうばうばかりでなく、一〇%以上の塩水濃度になると、腐敗《ふはい》バクテリアをはじめ、多くの徴生物の発生を抑える働きをし、有機物の保存や貯蔵に有効な作用をし、味付けをもします。この原理を応用したのが、おなじみの漬けものです。
ところで漬けものに使う塩ですが、むかしは市販の塩の等級を一等塩から五等塩までに分類し、たくあん漬けや奈良漬けなどのように長期貯蔵用漬けものには、ニガリのまじった下等塩がよい効果をもたらすというのでさかんに用いられ、短期用の漬けものや、高級漬けものには上等塩を使うのが|ならわし《ヽヽヽヽ》でした。それというのは、ニガリ分の多い下等塩を用いると、製品はいくぶん苦味《にがみ》を帯びて、色合いがわるくなり、品質の低下をまぬかれないからです。
戦前、戦中のあのニガリ分の多い塩に対する郷愁もあってか、一般に漬けもの用の塩には、下等塩のほうが漬け上がりがよくなるとか、ニガリが野菜類のペクチン質に作用してこれを固め、歯切れがよくなるといって、品質のよい塩を敬遠する傾向があります。専売公社では、食塩の販売促進上支障をきたす——というので、都立の農事試験場に依頼して、漬けものにおける塩の品質の影響について、実験してもらいました。その結果、
「一部でいわれていた漬けものの漬け上がりをよくするために、ニガリ分が必要であるという説には根拠のないことが明白になり、漬けもののよしあしを左右するものは、原料の良否と、原料に対する塩の使用割合(加える食塩の量が薄ければ早く、濃ければ遅い。漬けものが漬かるのは、主として野菜中にふくまれる酵素の働きによりますが、この働きは食塩が多くなるほどにぶるので、これが漬かり方に影響を及ぼします)であることが、立証され、漬けものに使用する塩としては、品質のわるい塩の必要はなく、高純度の塩のほうが効きがよいだけ好都合である」
という報告がなされています。
ただし、ここで注意しなければならないのは、品質のよい塩はサラサラしているので、使う際に細かな心づかいをしないと、樽の底のほうに塩が沈んで、漬け汁の食塩濃度が上下で著しい差が生まれ、うまく漬からない場合も出てくるということです。それだけに高純度の塩を使う場合には、塩分濃度が上下均一になるようくふうすることがたいせつです。
現在、市販されている塩には、食塩・精製塩・特級精製塩・食卓塩・並塩・つけもの塩などがあります。このうち漬けものには、つけもの塩・食塩・精製塩・並塩などが向きます。即席漬けなどには、水に早く溶《と》けるという点で、精製塩(純度九九%以上)がよいでしょう。
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