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食物ことわざ事典134

时间: 2020-01-15    进入日语论坛
核心提示:芋の煮えたもご存じない江戸時代のカルタには「ゐものにへたもごぞんじなく」となっています。芋が煮えたか煮えないか、そんな簡
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芋の煮えたもご存じない

江戸時代のカルタには「ゐものにへたもごぞんじなく」となっています。芋が煮えたか煮えないか、そんな簡単なことでさえ分らない世間知らずの人を笑ったことば。
この場合の芋は、数ある芋のうちの、どの種の芋だったでしょう。絵札には、箸にさした里芋を食べようとする子どもの絵が描いてありますが、里芋だったのでしょうか。
芋は古くは奈良朝の山の芋から江戸時代初期にはいってきたじゃが芋まで、日本人にはなじみの深いごくありふれた食べものです。大きく分けて、地下茎の一部が根のようにふくれたものを食べるもの——里芋、じゃが芋などと、根の部分を食べるもの——大和芋、長芋、さつま芋などに分けられます。性質はおのおの特徴があり、炭水化物が主成分ですが、里芋にはガラクタン、大和芋にはマンナンがあり、粘りの原因になっています。一方、さつま芋はビタミン、糖分、繊維に富み、じゃが芋は糖分も繊維も少ないのですが、ビタミンがあり、味も淡白で、ドイツ、デンマーク、スウェーデンなど北欧あたりでは常食にしています。
北海道では芋といえばじゃが芋をさし、九州ではさつま芋をさしますが、他の地方では里芋がよくでき、|しきたり《ヽヽヽヽ》として使う芋はたいてい里芋です。「芋頭《いもかしら》が敵《てき》に見《み》える」「芋頭《いもがしら》でも頭《かしら》は頭《かしら》」「芋《いも》を洗《あら》うよう」といった一連のことわざの芋も、すべて里芋をさしています。してみると、「芋の煮えたも……」の芋も、やはり里芋と見るほうが正しいようです。
里芋は芋名月、お祭りの煮しめ、お雑煮などで親しみが深く、出始めのころ(十月下旬ごろ)、ふくめ煮にして青柚子をかけたものは、男の人にも結構喜ばれます。このほか煮込みおでん、みそおでん、干ダラをもどしていっしょに煮たり、おそうざいには欠かせぬ一品です。また、寒さが加わってきてからのなによりの温かい汁もの、さつま汁、のっぺい汁、おこと汁、けんちん汁などには、必ず里芋を加え、お正月のお雑煮には、里芋がよく子を生むというところから喜ばれ、また頭芋《かしらいも》なども頭《かしら》になるという縁起をかついで用いられてきました。京名物の芋棒《いもぼう》は、海老芋(里芋科の赤芽芋のうちの親子兼用品種の一つ。京都が産地なので、一名京芋とも呼ばれ、ふつう姿が似ているところから海老芋と呼びならされています)を使って干ダラと煮合わせています。
里芋は塩分のある沸騰した湯に入れれば生のままでもそれほど|ぬめり《ヽヽヽ》は出ません。また、煮るとき、ゆでこぼしをしたり、焼きみょうばん、あるいは酢などを加えると、|ぬめり《ヽヽヽ》が少なくなり、おまけに白く仕上がり、里芋がやわらかくなりすぎず形のくずれない利点があります。みそ汁の実に里芋を入れるときは、半量ほどみそを溶《と》いた中に、いきなり切った里芋を入れて煮れば、|ぬめり《ヽヽヽ》は出ません。
ふくめ煮やおでんの際は、さっと五分ほどゆでて、まわりのでんぷんに火をとおしておき、よく水洗いしてから煮るとよいでしょう。
芋煮えてひもじきまゝの子の寝顔 秀野
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