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食物ことわざ事典136

时间: 2020-01-15    进入日语论坛
核心提示:イワシ七度洗えばタイの味 イワシも不必要な油を落とせば、タイにまさるとも劣らない味があるということ。タイやアユは持って生
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イワシ七度洗えばタイの味

 イワシも不必要な油を落とせば、タイにまさるとも劣らない味があるということ。タイやアユは持って生まれた優美な形姿と上品な味わいによって、魚の中の王といわれ、香魚ともてはやされます。これにひきかえ、イワシやニシンなどは、栄養価値の高いおいしい魚なのに、惣菜以上の扱いをしてもらえず、一生食膳魚類の下積みとなって過ごさねばならない、まことに哀れな運命を背負わされています。そればかりか海中にあっても、マグロ・サバ・カツオ・カジキといった他の大型魚を養うために生まれてきたみたいに、年中追い回され、エサになっています。横井也有の『百魚譜』にも、
「鰯といふものの味はひ、殊にすぐれたれども、崑山のもとに玉を礫にするとか、多きが故にいやしまる」とあって、たとえ栄養価値が崑崙山から産する玉にくらべられても、たくさん獲《と》れるため、礫土のように顧られず、
腹立や毎日鰯つけてある 千燈
とおしかりを蒙るに及んでは、いまさらのように「多きが故に賤《いやし》められる」わが身の悲運を歎かずにはおれません。そう言っても、捨てる神あれば拾う神ありで、「イワシ千たびタイの味」と、率直にイワシの真価を認めたことわざもあります。
日本の近海で獲れるイワシには、マイワシ・カタクチイワシ・ウルメイワシなどがありますが、ふつうイワシの名で呼ばれているのはマイワシです。マイワシの産卵期は二〜三月ごろで、産卵後のものは油の含有量も少なく、体力も衰えたものです。秋口になると体力も回復してグンと脂ものり、俗に秋イワシと呼ばれ、八月から十月にかけてがしゅんです。カタクチは三月〜七月、ウルメは四月〜六月がそれぞれ産卵期で、いずれも油はマイワシより少なく、肉味が淡白なため、煮たり焼いたりして食べては、あまりおいしくありませんが、干ものにすると最高の味——と珍重する向きもあります。丸干しよりも特に開き干しの一塩が美味です。
イワシの油の多いのもよしわるしで、焼いて食べるときは、余分の脂肪は流れ落ちますが、煮つけるときは、これがおいしさの邪魔をすることがままあります。辛煮にするときは塩水に約五分間|浸《ひた》してザルに上げ、なべ底に竹の皮を敷いた上に列べ入れ、(この際、土しょうがを竹の皮の上に散らし、イワシを重ねるごとに、また振り散らす)米酢をひたひたに注ぎ入れ、「落《おと》し蓋《ぶた》」をして煮ます。約一五分ほど煮たら、油の浮いた酢を「落し蓋」で押えながら、全部捨て去ります。つまり、余分な脂肪を取るためです。そうしてから別なべで煮たてた濃口じょうゆとみりんの調味汁を、酢を捨てたイワシのなべに注ぎ入れ、気長に煮上げます。
イワシの油は高度不飽和脂肪酸が多く、変質しやすく、とくに干ものにすると、このような脂肪酸が出やすくなり、俗に言う「油焼け」を起こします。こうしたものを多く食べると、ときには中毒を起こすことがありますので、注意が肝要です。
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