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食物ことわざ事典138

时间: 2020-01-15    进入日语论坛
核心提示:移り箸はいけない 俗に「箸の上《あ》げ下《おろ》しにまで小言をいう」と言いますが、食事作法の中でも、とりわけきびしいのが
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移り箸はいけない

 俗に「箸の上《あ》げ下《おろ》しにまで小言をいう」と言いますが、食事作法の中でも、とりわけきびしいのが箸使いのマナーです。
公家や僧侶の間に発達した料理の美学が、武家や一般の人々の間に普及し、それらの人々の間に料理の食べ方の作法が生まれるようになったのは、足利時代の末期、天文年間ごろ(一五三二—五五)のことと言われ、この時代の食事作法の中でも「菜越《なご》し」と「移り箸」の戒めは、のちのちまで伝承され、今日でもそのままこのことばが使われています。菜越しとは、おかずを持ち出された順に食べずに、前にある皿を越して、向こうにあるおかずに箸をつけることを言い、江戸時代になると膳越などと呼んで戒めました。一方の移り箸は菜《さい》の菜《さい》とも言い、おかずを一口食べたら、その次はごはんを食べ、おかずからおかずに箸をつけるのは不作法だということを言いあらわしたことばです。それというのも、おかずはごはんにつけて出されたものであるから、ごはんを味わうのが第一だというのが、移り箸を戒める理由になっていたのです。
江戸時代の後期に出版された『貞丈雑記《ていじようざつき》』という制度や風俗をことこまかに書き記した本には、不作法な箸使いの例がいくつか上げられています。この本以外からも箸使いのマナーと思われるものを選び出し、現代にも通用するものを以下ご紹介しましょう。
[#ここから改行天付き、折り返して1字下げ]
◎まどい箸[#「まどい箸」はゴシック体](まよい箸)——おかずを食べるのに、これと定めずに、あれこれと箸をつけ、まよいうろたえること。
◎箸なまり[#「箸なまり」はゴシック体]——一つのおかずをいつまでも食べ、埒《らち》のあかないこと。
◎もろおこし[#「もろおこし」はゴシック体]——食べ始めのとき、お椀と箸を一度に手に取ることで、お椀を取ってから箸を……と二度に分けて取ったほうが見苦しくない。|もろ《ヽヽ》とは諸手《もろて》のこと。
◎ちょうぶく箸[#「ちょうぶく箸」はゴシック体]——食べ終わって箸を置くときに、それを逆に置くこと。
◎よこ箸[#「よこ箸」はゴシック体](もぎり箸)——箸についたごはん粒やおかずを、箸を横にして、口でなめ取ること。
◎さぐり箸[#「さぐり箸」はゴシック体]——食器の中に、なにか自分の好物はないかと箸でさぐること。
◎うら箸[#「うら箸」はゴシック体](かし箸)——食べようと箸をつけながら止めること。
◎にぎりこ箸[#「にぎりこ箸」はゴシック体]——箸についたものを、片一方の箸で取り除くこと。
◎込み箸[#「込み箸」はゴシック体]——口いっぱいに料理を箸で押し込むこと。
◎膳なし箸[#「膳なし箸」はゴシック体]——膳の向こうにあるおかずを器を手に取らないで食べること。
◎もじ箸[#「もじ箸」はゴシック体]——煮ものなどを膳の上で箸を使ってこじ起こして食べること。
[#ここで字下げ終わり]
このほか「箸先は一寸しめすもの也」——つまり、箸は長くぬらさぬことを心がけましょう。
こうした箸使いのマナーもふだんがたいせつで、心して体得しておきませんと、大事の席でついふだんのクセが出てしまい、地金《ぼろ》を出すことになります。
煮こごりにまず一ト箸を下しけり 万太郎
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