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食物ことわざ事典152

时间: 2020-01-15    进入日语论坛
核心提示:カマスの焼き食い一升飯 瀬戸内に面した広島県地方で言われる|ことわざ《ヽヽヽヽ》。カマスにかぎらずイワシもそう言います。
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カマスの焼き食い一升飯

 瀬戸内に面した広島県地方で言われる|ことわざ《ヽヽヽヽ》。カマスにかぎらずイワシもそう言います。土地っ子の話によれば、
「瀬戸内海の島々では、昼は男衆が沖へ漁に出るので、イワシやカマス網は留守居の年寄りや女こどもが引く。魚見櫓《うおみやぐら》で魚群が近寄るのを見つけると、太鼓が景気よくドンドンドンと鳴りひびく。いっせいに浜へ駆け出して行って、力を合わせて エンヤコラ、エンヤコラ網を引くと、駄賃に、両手に一杯ずつ獲《と》れた魚をくれ、それをおかずにしたり、干したりして保存する。日中に何回も太鼓が鳴るので、干したイワシやカマスは家では食べきれない。」
焼き食いというのは、砂浜にピチピチはねて砂まみれになったカマスを、砂だけ振い落として焼いて食うことだ。鮮度はいいし、味はよく、おまけにお腹がすいているので、ついつい一升飯を平らげてしまうそうです。
カマスは南日本産で、細長いからだと長大な頭、とがった吻《くち》をもっています。種類はダルマカマス、アオカマス、ヤマトカマス、アカカマスなどがありますが、このうち私たちの食卓にのぼるのは、アオカマスとアカカマスです。アカはアオにくらべて体形がずんぐりしていて、頭が小さく見えます。そのうえ、アオカマスより体色はいくぶん黄色味を帯び、特に尾ヒレは黄がかっています。一見しただけでは、しろうとにはアオ、アカの区別はつきません。土地によっては、カマスをアカ、アオに分けずに、アカを単にカマス、またはアブラカマスと呼び、アオをミズカマスと呼んでいます。これは外観からではなく、肉質や味の区分から名づけたもので、それぞれの特徴を的確に言い表わしています。
アオカマスは夏がしゅんで、一方のアカカマスは秋口から味が増し、冬がしゅんです。つまり、カマスのしゅんは二回ありますが、内容は異なります。このことはカマスを一つのものとして考えるより、アオとアカに区別して扱ったほうがよいことを示しています。食べくらべてみると、アカカマスのほうが格段とおいしく、ねだんもアカのほうがいくぶん高め。アオカマスは水っぽいため、生魚としての価値がアカに劣るばかりでなく、干魚としても劣ります。
アオにしてもアカにしても、カマスは元来水っぽい魚なので、生で食べるよりは一日干したものがおいしく、さらに時間が経つとうま味を増し、アジと同じように塩干魚とするのに、もっとも適した魚です。そのため、ほとんどが開き干しになっています。背開きにして内臓を除き、背骨をつけたまま清水でよく洗って汚物を流し、一八%ほどの食塩水で立塩にします。約二、三時間してから取り出し、ザルにならべて日に干します。干しカマスは東京あたりでは、高級干魚として賞味されていますが、関西ではそれほど人気がありません。
すっきりと黄白に干上がった一塩の干しカマスを、べっこう色になるくらいに焼いて食べると、この上ないうまさです。
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