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食物ことわざ事典156

时间: 2020-01-15    进入日语论坛
核心提示:寒鰤・寒鯔・寒鰈 野菜・くだもの・魚介類をはじめ、鳥獣肉にしても、それぞれ出さかりの季節があります。これがいわゆる「しゅ
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寒鰤・寒鯔・寒鰈

 野菜・くだもの・魚介類をはじめ、鳥獣肉にしても、それぞれ出さかりの季節があります。これがいわゆる「しゅん」といわれるもので、漢字で書くと「旬」。このことばは、中古、宮中で行なわれた年中行事の一つ「旬」に由来すると言われます。もとは「旬宴《しゆんえん》」といわれたもので、いつしか略して旬と呼ぶようになりました。毎月の朔日《ついたち》に行なわれ、のちには孟夏の旬(四月一日)と孟冬の旬(十月一日)の二度になり、合わせて二孟の旬と呼びました。
この日、天皇は紫宸殿《ししんでん》にお出ましになり、臣下に酒宴を賜わって、政(まつりごと)をきかれる儀式で、孟夏の旬には扇、孟冬の旬には氷魚《ひお》(アユの稚魚)を賜わるのがならわしだったと聞きます。それから転じて、魚介類などのおいしい出さかりの時季を、「しゅん」と言うようになりました。
野菜・くだもの・魚介類のうちでも、しゅんをいちばんやかましく言うのは魚です。遠いむかし仏教が伝来して、獣肉を食用に供することを忌《い》んだのと、四面海に囲まれ、海産物が豊富に獲《と》れるという地理的条件などから、日本料理が魚を主体として発達したせいでしょう。
魚は総じて卵を産む一〜二か月前がおいしい時季で、脂ののりぐあいもよく、産卵に備えて盛んにエサを食べ、体調も整っているので、おあつらえ向きの食べごろとなります。
しかし、南洋や北洋のように、水温が暖かいか冷たいか、または深海のように水温が比較的変化しないところで獲れる魚は、たいがい淡白か、あるいは大味で、食べごろのしゅんというものがありません。それにくらべ、四季寒暖の差のきわだっている日本の近海魚には、はっきりしたしゅんがあります。サバ・ブリ・サンマ・イワシ・カツオなどの回遊魚のしゅんもののうまさの格別なことは、すでにご承知のとおりです。
魚類学者の説によりますと、魚の体内にたくわえられる脂肪には二種類あって、一方は魚の栄養状態に関係なくいつも一定の量だけたくわえられている組織脂肪。片方は栄養状態によって増えたり減ったりする貯蔵脂肪。しゅんと大いに関係のある脂肪ののりぐあいは、もっぱらこの貯蔵脂肪の状態をさして言うのだそうです。
寒さがつのり、春の産卵期が近づくにつれ、しゅんものの魚が、いろいろと出回るようになります。その代表的な魚が、寒ブリ・寒ボラ・寒ガレイというわけです。このほか「寒鮒《かんぶな》・寒鯔《かんぼら》・寒鱸《かんすずき》」などと称して、フナ・スズキも、寒のうち、ことのほか賞味されます。
ブリは初秋のころ、北日本でたくさん獲れますが、その味は冬、本州中部以南で獲れる寒ブリ(親ブリ)にはとうてい及びません。ボラ・カレイにしても、冬期、しゅんのものが多く、数あるカレイの中でも、イシガレイ・ナメタガレイ・マガレイ・ソウハチガレイなどは、いずれも寒気がきびしくなると、おいしさを増すカレイです。
寒鰤や稀れに積りし山の雪 春響
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