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食物ことわざ事典159

时间: 2020-01-15    进入日语论坛
核心提示:九月納豆はなによりありがたい 納豆は大豆で作られた栄養価の高い食品で涼気を覚える新秋のころとなると、味わいがいっそうよく
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九月納豆はなによりありがたい

 納豆は大豆で作られた栄養価の高い食品で涼気を覚える新秋のころとなると、味わいがいっそうよくなります。むかしから日本にあるインスタント食品(?)の中でも、こんなに安く滋養に富む食べものはほかになく、共稼ぎのサラリーマン夫婦や農繁期の農家の人たちにとっては、料理の手間が省けるので、なによりもありがたい食べものと言えます。
一説によれば、そのむかし、「豆腐《とうふ》」といわれたものが現在の「納豆《なつとう》」で、また「納豆」と呼ばれていたものが、現在の「豆腐」だといわれます。作り方から見ても確かに今の名前はおかしく、いつの間にか名前が入れ変わってしまったようです。つまり、「煮た大豆を稲わらに包んでおくと、納豆菌の働きにより一種の腐るという現象がおこる。豆が腐るので豆腐である。また、豆を煮た汁にニガリを入れると汁は再び固形化する。すなわち、豆が再び納まるとも見られ、これが納豆である」——こう考えるほうが理屈に合っています。
上方でいう納豆、浜納豆、大徳寺納豆など、一名「塩辛納豆《しおからなつとう》」と呼ばれるものは、江戸っ子の好む納豆、「糸引《いとひ》き納豆《なつとう》」とは製法や味が全然ちがいます。塩辛のほうは、同じ納豆とは言え、大豆を煮て、二、三日こうじをかけて寝かせてから、塩水につけておき、それを乾かしたもので、色は黒っぽく、保《も》ちのよいのが特徴です。一方、糸引きのほうは、大豆を煮て、それに納豆菌をまぶし、これを四〇度Cから五〇度Cの室に一五時間ぐらい入れて、菌を十分に繁殖させたものです。
朝、口のまずいとき、卵の黄身だけを入れ、強いからしといっしょによくかき回し、しょうゆを滴《た》らして温かいごはんにかけると、なんとも言えずおいしいものです。好みによっては、ねぎを細かく刻んで入れたり、|青のり《ヽヽヽ》をふり混ぜたり、大根おろしを混ぜるとまた格別です。
納豆のよいものは、表面が粉を吹いたように白く、豆粒が互いに密着して、全体がある程度|塊《かたまり》になっており、箸で練って引き伸ばすと、粘り気の濃い糸をよく引くもの。どちらかといえば、小粒のほうが味はよいようです。大豆の煮豆そのままでは、他の煮豆とちがって消化のあまりよいものではありませんが、納豆菌を繁殖させると、菌の働きによって大豆の成分が分解され、納豆それ自体の消化がよいのはもちろん、納豆を食べることによって、他の食べものの消化を助け、栄養分も十分に発揮されるようになります。
むかしから「タバコ飲みにみそ汁」という言い伝えがありますが、納豆にもビタミンB2が豊富にふくまれていますから、肝臓の解毒機能《げどくきのう》をよくし、タバコや酒の害から身を守る働きをしてくれます。
近ごろは|わらづと《ヽヽヽヽ》にはいった納豆は、非衛生というので、しだいに姿を消し、経木《きようぎ》やポリ袋入りの納豆が増えてきました。なるほど、このほうが衛生的にはちがいないでしょうが、これだとどうも、むかしなつかしい納豆の香りがなくなったように感じられてなりません。
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