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食物ことわざ事典164

时间: 2020-01-15    进入日语论坛
核心提示:葷酒山門に入るを許さず 禅寺の山門わきの戒壇石に刻み込まれている標語で、葷と酒は清浄な寺内に持ち込んではならぬということ
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 葷酒山門に入るを許さず

 禅寺の山門わきの戒壇石に刻み込まれている標語で、葷と酒は清浄な寺内に持ち込んではならぬということ。
仏教では葷菜、つまりくさい野菜、にんにく、にら、ねぎ、らっきょう、のびるなどは精分が強くて、精がつきすぎ、ボンノウを起こさせる不浄なものとして、浄念を乱《みだ》す般若湯ともども、寺内に持ち込むことを厳しく禁じました。このように、仰々しく戒壇石に刻みつけてあるところを見ると、多分、僧侶の間では違反者が続出したのでしょう。葷菜の中でも、とりわけ臭気のきついのがにんにく。大むかしは、蒜《ひる》(口にヒリヒリひびくから)、於保比流《おおひる》(のびると区別して)などと呼んでいたのに、にんにくと呼ぶようになったのは、僧侶がこの劇臭を意に介せず、こっそり忍んで食べるところから「忍辱」の字を当て、隠語として用いたことにはじまると言われます。
『日本書紀』や『万葉集』にも登場し、『源氏物語』の帚木《ははきぎ》の章に出てくる有名な雨夜の品定めのくだりにも、「極熱の草薬」として、にんにくが顔を見せ、くさいけれども薬用としていたように書かれていますので、日本では相当古くから、にんにくの効力というものが信じられていた形跡があります。今でも地方の農家に行くと、門や軒先ににんにくの束をつるして、疫病除けや邪気払いにしているところがありますし、土地によっては、土用の入りの日に、あずきとにんにくの小片を水で飲めば、その年の疫病からまぬかれる——という言い伝えがあるのも、駆虫剤、消毒薬的働きからきているのでしょう。
にんにくを少しずつ常食していると、確かにからだはじょうぶになりますし、また、寄生虫、ことに回虫を駆除する効力もあります。朝鮮料理は、とりわけ、にんにくを多く使うことで有名ですが、寒さの厳しいかの地の人々が、自然に、にんにくの効力(からだを温める)をさとって使ってきたのでしょう。また西洋でも、むかしから同じように強壮剤、駆虫、健胃、整腸剤的に使われたほか、鎮静剤として眠れないときに嗅《か》いだというのですから、にんにくの臭いも見捨てたものではありません。
中華料理や西洋料理に、にんにくは欠かせぬ香辛料だし、土佐のカツオのたたきには、にんにくじょうゆを使いますが、土地では焼いて霜降りにしたあと、にんにくを入れた薬味をのせてたたきます。こうしてカツオの生臭味をにんにくで消すわけです。肉料理に、にんにくを使うと香りと味をよくし、また内臓料理にいろんな香料といっしょににんにくを使って味つけすると、知らず知らずのうちにおいしく食べられます。
ところで、食べたあとのにんにくの臭いを消す方法はないでしょうか?——残念ながら、今のところ臭いを消す最適の方法は見当たりません。牛乳を飲むとよいとか、上質の白砂糖をなめるといいとか言われますが、大して効果はありません。まずまずの方法としては、クロロフィル入りのガムを噛むか、食べ終わったあと、すぐ香りの強い歯磨き粉で歯を磨く程度です。
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