返回首页
当前位置: 首页 »日语阅读 » 日本名家名篇 » 正文

食物ことわざ事典170

时间: 2020-01-15    进入日语论坛
核心提示:こんにゃくは体の砂払い こんにゃくを食べると、お腹《なか》や睾丸《こうがん》にたまった砂を払うという俗信で、十二月八日(
(单词翻译:双击或拖选)
こんにゃくは体の砂払い

 こんにゃくを食べると、お腹《なか》や睾丸《こうがん》にたまった砂を払うという俗信で、十二月八日(または二月八日)の針供養に「砂払い」といって、行事としていまもこんにゃくを食べる地方があります。京都あたりでは十八日、むかしの江戸では二月と十二月の両方の八日に食べるおこと汁に、こんにゃくを入れる|ならわし《ヽヽヽヽ》がありました。また、岡山県|邑久《おく》郡では、十二月八日の嘘《うそ》はらしの日に、こんにゃくを食べ、これを「砂おろし」と言っています。
こんにゃくの原産地はセイロンといわれ、むかしから交趾シナ(今のベトナム北部トンキン・ハノイ地方の古い呼び名)方面で栽培されていました。わが国には、約一四二〇年前、欽明天皇の時代に医薬用として朝鮮から伝わり、次いで推古天皇のときに中国から盛んに輸入されたといわれます。しかし、栽培について記述されている最初の記録は、元禄年間になってからです。その後、各地で栽培され、中でも茨城県久慈郡では製粉法などが発明され有名になりました。現在では、ねぎの産地として名高い群馬県下仁田、それに広島県などが有名です。
ところで、こんにゃくの栄養価はといいますと、ほとんどゼロ。成分の九七%が水分で、残りの三%のうち、二・三%がグルコマンナンと呼ばれる消化されない炭水化物。大腸にはいってから腸内にいる黴菌《ばいきん》を分解するだけで、噛み砕かれたままの形で排泄され、滋養にはなりません。では、単なる嗜好品かというと、さにあらず、ことわざのように「砂払い」——つまり、整腸作用という大役を果たしてくれます。特に日本人に多い便秘症には効きめのある食品で、胃では消化されず、そのまま腸にはいり、腸にやわらかい刺激を与えますので、お腹に痛みを感じさせず便通を促します。肉食の好きな人、慢性の病気をもった人、妊産婦などは、とかく便秘しがち、下剤を飲むより、時折こんにゃくを食べるほうが、ずっと効きめは確かです。
近ごろは食べものも既成品が多くなったせいか、一般に原材料についての知識が乏しく、こんにゃくはサトイモ科の植物が原料だということを知らない人も案外多いようです。食用になるのは、こんにゃく芋——つまり地下茎、根の部分で俗にこんにゃく玉といわれる部分です。食用のこんにゃくは、このこんにゃく玉を輪切りにして、煮てから皮をむき、よく搗《つ》きこねて石灰乳、または灰汁《あく》を加え、再び搗いて型に入れ、凝固《ぎようこ》した後、釜で約一時間煮てから水に移して固まらせます。こんにゃく玉の粉末を用いるには、まず芋の皮をはいで輪切りにし、乾燥してから石臼で搗き、繊維を除いて粉末にした後、ぬるま湯の中に少しずつ加え、加え終わってから三〇〜五〇分間強くかきまぜます。以下の段取りは生の芋を用いるときと同じです。
製造がごく簡単なので、産地の農家では自家用のこんにゃくを作っています。色は黒ずんでいて見栄《みば》えはよくありませんが、都会の色白こんにゃくより、素朴な風味があっておいしいものです。おでんだね、すき焼きのざく、煮もの、田楽、あえものなどにして賞味します。
傾城に蒟蒻くはす彼岸かな 几董
轻松学日语,快乐背单词(免费在线日语单词学习)---点击进入
顶一下
(0)
0%
踩一下
(0)
0%