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食物ことわざ事典186

时间: 2020-01-15    进入日语论坛
核心提示:蓴菜で饅繋ぐ どちらもぬるぬるしていて、しばりようがない。ばかばかしくてできないこと。同種のことわざに「瓢箪《ひようたん
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蓴菜で饅繋ぐ

 どちらもぬるぬるしていて、しばりようがない。ばかばかしくてできないこと。同種のことわざに「瓢箪《ひようたん》で鯰《なまず》を押《おさ》える」があります。
蓴菜や水を離れて水の味
どなたの句かはっきりしませんが、じゅんさいはまさにこの句のように水の味を伝える水草。淡白で、ほとんど無味に近い中に、なんともいえない雅味があって、その舌ざわりのなめらかなことと相まって、古くから酒客や茶人に愛好されてきました。
じゅんさいは古い池や沼に自生するヒツジグサ科の多年生水草で、地下茎は縦横無尽に細長い茎を出し、泥の中をはい回り、葉は長円の盾形《たてがた》をしていて、三〇〜五〇センチの細長い柄があり、長じたのは水面に浮かびますが、若い巻葉は水中に沈んでいて、葉裏に寒天のような透明な粘液を分泌します。特に小さな新葉やつぼみには、ぷりぷりした透明な粘液がまとわりついていて、小粒なものほど上質とされています。春から夏にかけて、この若い巻葉を採取するわけですが、半夏生《はんげしよう》(夏至から十一日め、七月二日ごろ)を過ぎると、巻葉は口あたりもやや固くなるので、それまでに採《と》ったのを水煮して冷却し、アクをぬいてびん詰にして保存します。
吾が情《こころ》ゆたにたゆたに浮蓴《うきぬなは》 辺《へ》にも沖にも依りかつましじ
『万葉集』にただ一首のっているじゅんさいの歌ですが、古名を「ぬなわ」といい、地下茎の長いのを縄に見たて「沼縄」がつまって「ぬなわ」になったと言います。また、一説には、巻葉の裏の寒天状粘液のために、ぬるぬるするので「滑めり縄」の意だともいいます。この歌の意は、「わたしの心は浮いたぬなわのように、ゆらりゆらりと漂って、岸にも沖にも寄り得たようで寄り得ない」——と、わが心の動揺を|ぬなわ《ヽヽヽ》にたとえています。
そのせいでしょうか、上方ではたよりない相手のことを「じゅんさいなお人やナ」といい、「じゅんさいなこと言わんときや」などといって、デタラメで信用のできないことの意に使います。じゅんさいは日本の各地に自生し、北海道産、東北地方産、それに上方のものと多く、なかでも京都のみぞろケ池と国際会議場のある宝ケ池が有名で味わいも格段すぐれています。
池の底から、カマでちぎって引き寄せ、指先で新芽を摘んだじゅんさいは、さっと淡い塩水で洗い、水気を取ってから、主にみそ汁や清し汁の椀種《わんだね》にしますが、三杯酢にしても、わさびの香りと冷たい餡《あん》(じゅんさいの若い巻葉についている寒天状の粘液のこと)を、のどごしさせるときの感触はなんとも言えず、すばらしい味わいで、雅味のある粋《いき》なものです。でも、やはり圧巻はわさびあえ。冷蔵庫でじゅんさいと濃口しょうゆをよく冷やしておき、召し上がる直前に、おろしわさびをしょうゆにたっぷり溶《と》き入れ、水気を切ったじゅんさいに|まぶす《ヽヽヽ》ように静かにまぜ合わせます。そうして、ほどよく冷やした義山《ギヤマン》の器に盛られたわさびあえは、日本人が極めた悟りの味と申せましょう。
じゅんさいの光るをすゝり山を愛す 巨詠子
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