日语童话故事 日语笑话 日语文章阅读 日语新闻 300篇精选中日文对照阅读 日语励志名言 日本作家简介 三行情书 緋色の研究(血字的研究) 四つの署名(四签名) バスカービル家の犬(巴斯克威尔的猎犬) 恐怖の谷(恐怖谷) シャーロック・ホームズの冒険(冒险史) シャーロック・ホームズの回想(回忆录) ホームズの生還 シャーロック・ホームズ(归来记) 鴨川食堂(鸭川食堂) ABC殺人事件(ABC谋杀案) 三体 失われた世界(失落的世界) 日语精彩阅读 日文函电实例 精彩日文晨读 日语阅读短文 日本名家名篇 日剧台词脚本 《论语》中日对照详解 中日对照阅读 日文古典名著 名作のあらすじ 商务日语写作模版 日本民间故事 日语误用例解 日语文章书写要点 日本中小学生作文集 中国百科(日语版) 面接官によく聞かれる33の質問 日语随笔 天声人语 宮沢賢治童話集 日语随笔集 日本語常用文例 日语泛读资料 美しい言葉 日本の昔話 日语作文范文 从日本中小学课本学日文 世界童话寓言日文版 一个日本人的趣味旅行 《孟子》中日对照 魯迅作品集(日本語) 世界の昔話 初级作文 生活场境日语 時候の挨拶 グリム童話 成語故事 日语现代诗 お手紙文例集 川柳 小川未明童話集 ハリー・ポッター 新古今和歌集 ラヴレター 情书 風が強く吹いている强风吹拂
返回首页

奇面城的秘密-小黑豆儿

时间: 2021-12-29    进入日语论坛
核心提示:まめくろんぼ それから、三人は奇面城の洞窟の中にはいり、ジャッキーと五郎は、四十面相の部屋へいって、「いま、帰りました。
(单词翻译:双击或拖选)

まめくろんぼ


 それから、三人は奇面城の洞窟の中にはいり、ジャッキーと五郎は、四十面相の部屋へいって、
「いま、帰りました。」とあいさつしましたが、四十面相は、ふたりがにせものであることに、すこしも気づかないのでした。
 ジャッキーと五郎は、それでいいのですが、ポケット小僧が、もしだれかに見つかったらたいへんです。奇面城には、そんな小さな子どもは、ひとりもいないからです。
 そこでポケット小僧は、東京から用意してきたまっ黒なシャツ、頭からかぶる黒覆面、黒い手ぶくろ、黒いくつしたを身につけて、全身まっ黒なすがたになって、敵の目をくらますことにしました。
 ポケットにはいるくらい小さいというので、「ポケット小僧」とあだながついているのですから、そのちびすけが、まっ黒になったら、こんどはまめくろんぼです。
 まめくろんぼは、まえとおなじように、夜は、がらくたのほうりこんである物置部屋のすみで寝ました。たべものは、まえのようにすいじ場からぬすみださなくても、にせのジャッキーと五郎が、わけてくれますから心配はありません。
 まめくろんぼは、おそろしく小さいうえに、頭から足のさきまでまっ黒なのですから、洞窟の廊下で四十面相の部下にであっても、けっして見つかりません。廊下は、うす暗いし、まめくろんぼは、とてもすばやいので、うまく相手の目をくらましてしまうからです。
 それから二週間ほどたちました。四十面相は奇面城におちついたまま、どこへも出ていくようすがありません。
 にせもののジャッキーと五郎は、そのあいだに、五度もヘリコプターに乗って、ふもとの町へいきました。それは、食料品やそのほかのものを、はこぶためでもありましたが、もっとほかに目的があったのです。
 ヘリコプターが、ふもとの町から帰るときには、ひとりずつあたらしい味方の人間を、こっそり乗せていたのです。いちどに、ひとりずつですから、五度では、五人の人間が、奇面城につれこまれたことになります。
 それでいて、奇面城にすんでいる人数は、やっぱり十一人なのです。まめくろんぼはべつです。おとなが十一人です。そして、それらの人は、みんな四十面相の部下なのです。あたらしくやってきた五人の男も、それぞれ部下のだれかに化けて、なにくわぬ顔で仕事をしていますから、だれもうたがうものはありません。その五人は、ジャッキーや五郎におとらぬ変装の名人でした。
 しかし、ふしぎなことがあります。ヘリコプターがふもとの町へいくときには、ジャッキーと五郎だけで、四十面相の部下を乗せているわけではありません。そして、帰りにひとりずつつれてくるのですから、いまでは、奇面城の中の人数は十一人たす五人の、十六人になっていなければなりません。それがやっぱり十一人のままなのですから、どうもへんなのです。
 あたらしくきた五人のにせ部下のかわりに、ほんとうの部下が五人、どこかへかくされてしまったのです。むろんにせのジャッキーと五郎が、やったことにちがいありませんが、その五人の部下は、いったいどこへかくされているのでしょうか。
 ところで、二週間ほどたったある日のこと、まめくろんぼのポケット小僧が、たいへんな失敗をやってしまいました。
 まめくろんぼは、忍術つかいのようなまっ黒なからだで、洞窟の中のあちこちを、毎日しらべまわっていました。そして秘密の通路や秘密のしかけなどを、いろいろ見つけだして、にせジャッキーに報告しているのでした。
 洞窟の廊下や部屋の中を、ねずみのようにチョロチョロと歩きまわっても、すこしも気づかれないので、つい、ゆだんをしました、そして、とうとう四十面相の部下に見つかったのです。
 そのとき、ポケット小僧は、廊下を歩いていました。はじめのうちは、歩くときには前にもうしろにも、ゆだんなく気をくばっていたのですが、このごろは、たかをくくって、つい、うしろのことなんか考えないで歩いていることがあるのです。
 そのときも、うしろのことをわすれていたのですが、のっぽの(はつ)こうという四十面相の部下が、ポケット小僧のうしろから歩いてきました。「のっぽ」といわれるほどあって、おそろしく背の高いやつです。
 のっぽの初こうは、目の前を、頭から足のさきまでまっ黒なちびすけが、ヒョコヒョコ歩いているので、びっくりしました。お化けではないかと思いました。
 そのちっぽけな、まっ黒なのっぺらぼうなやつは、ヒョイとうしろをむくと、顔に目がひとつしかない一つ目小僧かもしれない。そして、赤いしたをぺろっと出して、「おじさん、こんにちは……。」というのかもしれないと思うと、初こうはゾウッとしました。
 しかし、怪人四十面相の部下になるほどのやつですから、そのまま逃げだすほど、おくびょうではありません。初こうは、しばらく、まめくろんぼのあとをつけてから、
「こらッ、ちびすけ待てッ。」
とどなりつけて、いきなりポケット小僧につかみかかりました。
 ポケット小僧は、「しまった。」と思いましたが、りすのようにすばしっこく、パッと身をかわして逃げだしました。
 のっぽの初こうは、身をかわされて、よたよたと前にのめりそうになりましたが、かけっことなれば、ちびすけなんかに負けるものではありません。ちょこちょこと走るまめくろんぼのあとから、初こうの長い足が、のっしのっしと追っかけます。
 のっぽとちびすけのかけっこですから、すぐにつかまってしまいそうですが、初こうが、ほんきで走ったら、たちまちいきすぎてしまいますし、ポケット小僧は追っつかれても、長い足のあいだをくぐって、チョコチョコと逃げまわるので、なかなかつかまるものではありません。そのうちにポケット小僧は、岩の廊下にひらいているひとつのドアの中へ逃げこみました。
 のっぽの初こうも、すぐにその部屋にとびこみましたが、ちびすけは、どこへかくれたのか、いくらさがしても見つかりません。
 そこは四十面相が着がえをする部屋で、いっぽうのおしいれのようなところには、いろいろな服が、いっぱいかけてあるのです。
 そのおしいれの中も、さがしましたが、ちびすけのすがたはありません。
 初こうは、部屋のまんなかにつっ立って腕ぐみをして、すっかり考えこんでしまいました。
 みなさん、
 ポケット小僧は、いったいどこへかくれたと思いますか。じつに、ポケット小僧の名にふさわしいところへかくれたのです。
 といいますのは、おしいれの中に、ずらっとかけならべてある服のなかの、いちばん大きい外套のポケットの中へかくれたのです。
 むろん、いくらポケット小僧がちいさくても、ポケットの中へからだをかくすことはできません。外套にのぼりついて、大きなポケットに足を入れたまま、宙にぶらさがっていたのです。
 黒い外套に黒いちびすけですから、うすぐらい光では見わけがつきません。
 それに初こうは、おしいれの中の床ばかりさがしていたので、上のほうで宙づりをしているポケット小僧は、どうしても見つからなかったのです。
「へんだぞ。あいつ、やっぱり化けものだったかな。」
 のっぽの初こうは、腕ぐみをしたままひとりごとをいいました。
「いや、そんなはずはない。きっと、どっかにかくれている。待てよ。どうしても、あのおしいれの中があやしいわい。」
 そういって、もういちどおしいれをしらべました。こんどは、さがっている服をひとつひとつ、手でさわってみるのです。
 ポケット小僧は、もう運のつきだと思いました。

轻松学日语,快乐背单词(免费在线日语单词学习)---点击进入
顶一下
(0)
0%
踩一下
(0)
0%

热门TAG: