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サーカスの少年(1)

时间: 2022-11-03    进入日语论坛
核心提示:サーカスの少年小川未明輝かがやかしい夏なつの日ひのことでありました。少年しょうねんが、外そとで遊あそんでいますと、花はな
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サーカスの少年

小川未明


かがやかしいなつのことでありました。少年しょうねんが、そとあそんでいますと、はなかざられた、ひつぎをのせた自動車じどうしゃが、往来おうらいはしってゆきました。そして、みちうえへ、一枝ひとえだしろはなとしてったのです。
これをつけた子供こどもたちは、方々ほうぼうから、はしりましたが、いちばんはやかった少年しょうねんが、そのはなひろったのでした。なんというはなか、わからなかったけれど、それは、においのたかいみごとなはなでありました。
ひろわれなかった子供こどもたちは、うらやましそうに、そのはなて、残念ざんねんがりました。
「おとむらいのはななんかひろって、縁起えんぎがわるいな。」と、一人ひとりがいうと、
「いくら、きれいなはなでも、ひろうもんでないね。」と、一人ひとりが、あいづちをうちました。
「なんだ、自分じぶんたちだって、ひろおうとおもって、けてきたんじゃないか。なにが、はなひろったって、縁起えんぎわるいもんか……。」と、少年しょうねんは、大事だいじそうに、そのはなってゆきました。
しかし、そういわれると、なんだか、いい気持きもちがしませんでした。だいいち、ほとけさまになったひとにあげたはなひろっていいものか、かんがえれば、わるいようなもしたからです。
おじいさんが、やなぎしたで、アイスクリームの屋台やたいして、つくねんと、こちらをわらっていました。少年しょうねんは、おじいさんに、このことをいてみようとおもいました。
「ねえ、おじいさん、お葬式そうしき自動車じどうしゃからちたはなひろっても、わるいことはないね?」と、いました。
おじいさんは、ちょうど、おきゃくもなく、先刻せんこくからようすをていましたので、なにもかもっています。
「ああ、わるいことも、なんともないよ。どうせ、だれかひろわなければ、ひとまれたり、くるまにひかれて、めちゃめちゃになってしまうのだもの。それをひろって、びんにさしてやれば、まだ、はなられるのだから、ほとけさまだって、およろこびなされるよ。」と、こたえました。
それをくと、少年しょうねんは、きゅうに、うれしくなりました。
ほとけさまになられたひとは、どんなひとだろうね。」
「そうだな。うつくしい、やさしいむすめさんであったかもしれないな。」
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