返回首页
当前位置: 首页 »日语阅读 » 小川未明童話集 » 正文

酒倉(2)

时间: 2022-11-03    进入日语论坛
核心提示:下今度こんどは甲こうの国くにが勝かちつづけて、その軍勢ぐんぜいは、国境こっきょうを越こえて乙おつの国くにへ侵入しんにゅう
(单词翻译:双击或拖选)


今度こんどこうくにちつづけて、その軍勢ぐんぜいは、国境こっきょうえておつくに侵入しんにゅうしたのであります。
あるのこと、こう軍勢ぐんぜいおつくにのあるむら占領せんりょういたしました。そのむら人々ひとびとは、すでにどこへかげてしまって、むらにはまったく人影ひとかげえなかったのです。たまたまいえうしなったいぬがそのへんをうろついている姿すがたますばかりで、ぶたも、にわとりも、うまも、うしなかったのであります。それは、村人むらびとげるときにてきわたすのをしんでれていったり、またころしてててしまったりしたのであります。
こうくに大将たいしょうは、このさびしいえたようなむらなかまわりました。どこかにものかくしてないかとおもったのであります。けれどどこにも、食糧品しょくりょうひんがなかったのです。大将たいしょう微笑ほほえみました。そうしてこころうちでいったのです。
「ははあ、これは、いつかおれがてきこまらしてやった策略さくりゃくをそのまま、おれにてはめようとするのだな。ばかなやつらめ。」と、まわってあるきました。
すると、草原くさはらなかに、ただ一人ひとり少年しょうねんがすわっていました。太陽たいようひかりは、その少年しょうねんあたまあつそうにらしています。
「おまえは、そこでなにをしているのだ。」と、大将たいしょう少年しょうねんこえをかけました。
わたしは、びっこです。みんなといっしょにげることができませんから、しかたなくこうしています。」とこたえました。
「おまえは、どの井戸いどや、酒倉さかぐらどくれたかっているにちがいない。それをおしえればよし、おしえないと承知しょうちをしないぞ。」と、大将たいしょうはいいました。
少年しょうねんは、このむらの三げん酒倉さかぐらだけにはどくはいっているが、ほかはどくはいっていないとげました。これをいた大将たいしょうかんがえていましたが、やがてみんなに命令めいれいくだして、
「みんなは三げん酒倉さかぐらさけめ、そのほかは、どれもどくはいっているぞ。」とさけびました。兵士へいしたちはあらそって、その三げん酒倉さかぐらみました。大将たいしょうもいってさけみました。そして一人残ひとりのこらずんでしまいました。少年しょうねんは、うそはいわなかったのであります。
轻松学日语,快乐背单词(免费在线日语单词学习)---点击进入
顶一下
(0)
0%
踩一下
(0)
0%

热门TAG: