前におばあちゃんが亡くなったからです。わたしは、おばあちゃんが亡くなる前まで、お手
紙の交かんをしていました。その場所はトイレです。さつま川内に行くたびにわたしはお
ばあちゃんとお手紙の交かんをしていたのです。その理由は、おじいちゃんとおばあちゃん
は、昔から短歌を作る人たちだったので家の中のいろいろな所に白い紙がおいてありまし
た。おじいちゃんとおばあちゃんは、何かひらめいたら紙に書くようにしていたようです。
トイレにも紙がおいてあったので、わたしはまねをしてみたくなりその紙に、
「トイレの神様は、いるんですか。」
と、書きました。すると次にトイレに行ってみると、
「神様はいますよ。」
と、返事が書いてありました。わたしは、とってもびっくりしました。わたしは、
「本当に神様がいるのかなー。」
と、思いました。わたしは、とっても楽しくなり、すぐ返事を書いてみようと思い、
「だれが返事を書いてくれたのですか。」
と、書いてみました。すると、
「かわいい森愛菓音様、森しづ子と申します。」
と、書いてあったので、
「なんだ、おばあちゃんだったんだ。」
と思いました。
わたしは、トイレの神様がおばあちゃんと分かった後も、さつま川内の家に行くと、必ずト
イレの紙にお手紙を書いて、返事を読む事を楽しみにしていました。
それから、三か月くらいすぎたころに、おばあちゃんの病気が分かり、わたしが二年生に
なった四月に、亡くなりました。わたしはおそう式の日にも、
「おばあちゃんが天国でゆっくり休めるように。」
と、書きました。すると、おばあちゃんは、亡くなったはずなのに、
「ゆっくり休みながら見守っていますよ。」
と、返事が書いてありました。その返事を書いてくれた神様は、いつもおばあちゃんとの手
紙のやり取りを見てくれていた、おじいちゃんでした。
最初は、なぜ白い紙がトイレにおいてあるか分からないままで書いた手紙だったけど、わ
たしが書いたのがきっかけで、手紙のやり取りがたくさんおばあちゃんとできてよかったで
す。今ではおじいちゃんと手紙のやり取りをしています。今、天国にいるおばあちゃんとも
やり取りをしたいと思っています。けれども、もうできないので、心の中で、やり取りをして
いきたいです。今、おじいちゃんと手紙のやり取りは、うれしかった事、楽しかった事を伝え
て、みんなで楽しんでいます。
「お手紙のやり取りをしてくれてありがとう。」