こぶ取りじいさん
摘瘤爷爷
むかしむかし、あるところに、右のほっぺたに大きなこぶのあるおじいさんが住んでいました。
到好久以前,有一个所在,住到有一个右脸上长的好大一个瘤子的老人家。
それはとても邪魔なこぶで、おじいさんがまきを割る度にプルルン、プルルンとふるえます。
那是一个烦躁的瘤子,老人家一砍柴他就扯到肉,弹来弹去到处荡。
でもこのおじいさんは、そんな事はちっとも気にしない、とてものんきなおじいさんでした。
但是这老人家他心放的宽,这种事他一点都不在意,该怎么样还是怎么样。
そして同じ村にもう一人、左のほっペたに大きなこぶのあるおじいさんが住んでいました。
然后这条村里面还住的有另外一个老人家,他是左边脸上长了一个好大的瘤子。
こっちのおじいさんは邪魔なこぶが気になってか、いつもイライラと怒ってばかりです。
不晓得是不是在意这个瘤子的原因,一天到夜火气好大。
ある日の事、のんきなおじいさんが森の奥で木を切っていると、いつの間にやら、ポツリ、ポツリと雨が降り出して、やがてザー、ザーと土砂降りになってしまいました。
这是有一天的事,自在的老人家到山里面砍柴火,不晓得什么时候落起雨来了,越落越大,势同龗起祟,倾盆而落。
「いかんいかん。このままでは、風邪をひいてしまう」
我了个天啊,这么下去我就要感冒了。
おじいさんは大きな木のうろに飛び込んで、雨宿りをしました。
老人家跑到一个好大的树洞里面躲雨去了。
そのうちおじいさんは、ウトウトと眠り込んでしまいました。
这么到,老人家也慢慢的也困落去了。
やがて雨が止んでも、明るいお月さまが出ても、おじいさんはグーグー、グーグーと高いびきです。
终于雨停了,后面了连月亮都出来了,老人家还到打鼾。
真夜中になりました。
半夜三更夜深人静
するとどこからか、賑やかなおはやしの音が聞こえて来るではありませんか。
这时候不晓得从什么地方,传过来喧嚣的乐器敲击声。
「おや、どこからじゃろ?」
这是从哪里来的声音?
目を覚ましたおじいさんは、その音のする方へ行ってびっくり。
睡醒起来的老人家,往声音的地方去了一看,遭骇了一下。
「うひゃーーー! 鬼だーー!」
我了个喂,鬼啊!
何と、この森の奥に住む鬼たちが、輪になって歌い踊っていたのです。
这一看,原来事这个山上里面住的鬼,牵手并做一个圈,到唱歌跳舞开宴会。
?ピーヒャラ、ドンドン。
?ピーヒャラ、ドンドン。
乐器欢快的节奏。
赤い鬼、青い鬼、黒い鬼、大きい鬼、小さい鬼。
红鬼蓝鬼黑鬼,大鬼小鬼。
どの鬼たちも、飲んで踊って歌っての大騒ぎです。
不管是什么鬼,边唱边跳,动静好大。
最初は怖がっていたおじいさんも、そのうちに怖さを忘れて踊り出してしまいました。
一开始遭骇到的老人家,这个时候也被氛围带了进去,也不觉得恐怖跳起舞来了。
するとそれに、鬼たちが気づきました。
就这么到,鬼也注意到老人家了。
「これは、うまい踊りじゃ」
这看起来跳的还可以啊。
「おおっ、人間にしてはたいしたものじゃ」
可以,你作为一个人类能跳到这个样子也算是可以了。
おじいさんの踊りがあまりにも上手なので、鬼たちもおじいさんと一緒になって踊り始めました。
因为老人家实在是跳的太好了,现在是鬼也和老人家一起开始跳起来了。
?ピーヒャラ、ドンドン。
?ピーヒャラ、ドンドン。
音乐的节奏。
のんきなおじいさんと陽気な鬼たちは、時が経つのも忘れて踊り続けました。
无拘的老人家和快意的鬼,也不管时间了,就这么到一直跳了下去。
そのうちに、東の空が明るくなってきました。
这个时候,耀日东升。
もう、夜明けです。
夜尽了。
「コケコッコーー!」
打鸣声!
「ややっ、一番鳥が鳴いたぞ」
啊,鸡已经初鸣拉
朝になると、鬼たちは自分たちの住みかに帰らなくてはなりません。
旭日初升,鬼也只能回去自己的住处了。
「おい、じいさんよ。
喂,老人家。
今夜も、踊りに来いよ。
你今天晚上也过来嘛。
それまでこのこぶを、預かっておくからな。
你这个瘤子先寄到我这里。
今夜来たら、返してやろう。
你晚上一来,我就退你。
???えい!」
用力状!
そう言って鬼の親分は、おじいさんのこぶをもぎ取ってしまいました。
这么到讲的鬼的大将,把老人家的瘤子捏走了。
こぶを取られたおじいさんは、思わずほっペたをなでました。
瘤子遭取走的老人家,本能反应摸了一下脸。
「おおっ、こぶがない」
唉,瘤子没得了。
傷も痛みもなく、おじいさんのこぶはきれいに無くなっていたのです。
不痛不痒也没得伤,老人家的瘤子遭完美的拿走了。
こぶがなくなったおじいさんが村へ帰ると、もう一人のこぶのおじいさんがびっくりして言いました。
这瘤子不见的老人家一回村,把另外一个老人家给骇一下。
「おい! こぶはどうした?! どうやって、こぶを取ったんだ!?」
喂,你瘤子拉,你是怎么把瘤子取丢了啊!
「ああ、実はな???」
实际上是这么到。
こぶのなくなったおじいさんは、夕べの事を話して聞かせました。
已经没得了瘤子的老人家,把昨天晚上的事讲出去听。
「何! 鬼が取ってくれただと」
还有这么事,遭鬼取了。
こっちのおじいさんは、うらやましくてなりません。
听到这话,另一个老人家怄的是不得了。
「よし! それらなわしも、鬼にこぶを取ってもらおう。踊りには、自信があるんじゃ」
好嘛,这么到我也去喊鬼帮我的瘤子取了去,我对跳舞还是有自信的。
もう一人のおじいさんは、夜になると森の奥へ出かけて行きました。
另外一个老人家,这一天黑就往山里面出发了。
しばらくすると、おはやしの音が聞こえてきます。
就走得一下,就听到乐器的声响了。
?ピーヒャラ、ドンドン。
?ピーヒャラ、ドンドン。
欢快的节奏。
「よし、あそこで踊れば、こぶを取ってもらえるのだな」
好的,去那边把舞跳一下,让鬼帮我把瘤取了。
おじいさんは踊っている鬼たちのところへ行こうとしましたが、でも鬼の怖い顔を見た途端、足が震えて歩けなくなりました。
问题是了老人家一走到跳舞的鬼那边去,这一看到鬼的脸,就双腿直打摆走不动路了。
「こっ、怖いな~」
骇死我了。
でも、頑張って鬼たちの前で踊らないと、こぶは取ってもらえません。
问题是,这不好甚跳一下,取不了瘤。
「ええい、こぶを取るためだ!」
恩,这么到也是为了取瘤子。
おじいさんは思い切って、鬼たちの前に飛び出しました。
老人家案定,往鬼的面前一冲。
すると鬼たちは、おじいさんを見て大喜びです。
鬼一看到老人家来了,笑了个好开心。
「よっ、待ってました!」
好的,今天就等到你了。
「じいさん、今夜も楽しい踊りを頼むぞ!」
老人家,今天我们也一起好甚跳下子。
でも、鬼が怖くてぶるぶる震えているおじいさんに、楽しい踊りが踊れるはずはありません。
问题是,老人家他怕鬼,这人一直抖,跳的看起来就不自然,这怎么跳的开心嘛。
「何だ、あの踊りは?!」
喂,这跳的是什么?
「昨日の踊りとは、全然違うぞ!?」
怎么和昨天跳的完全不同啊。
おじいさんの下手な踊りに、鬼たちはだんだん機嫌が悪くなって来ました。
看到老人家拙劣的步调,鬼是心里越来越不舒服了。
そして怒った鬼の親分が、おじいさんに言いました。
就这么到鬼的大将他发火了,对老人家讲。
「ええい、下手くそ! 約束通りにこれを返してやるから、二度と来るな!」
唉哟喂,跳的什么臭狗屎,好好,答应你的瘤子我退起你,莫让我看到你第二次。
ペターン!
瘤子甩到脸上。
鬼の親分は昨日もぎ取ったこぶを、もう一人のおじいさんの右のほっぺたにくっつけてしまいました。
鬼的大将就那么到把昨天取得的瘤子,安到另外一个老人家的身上去了。
こうして、右と左にこぶが二つになってしまったおじいさんは、泣きながら村に帰って行きました。
就这么到,最后是左右两边一边一条瘤子的老人家,边哭边走得回去了。