招き猫になったネコ
变成招财猫的小猫
むかしむかし、江戸の上野の山の下にある乾物屋(かんぶつや)で飼われているネコが、たった一匹、子ネコを生みました。
很久很久以前,在江户上野的山脚下有一家杂货店,这里饲养着的一只猫,生了一只小猫。
その子ネコというのが、何と人間が怒った顔そっくりだったのです。
这只小猫的模样和人发怒的样子简直一摸一样。
何日かすると、乾物屋の主人は、
过了几天,杂货店的老板说道:
「何とも気味が悪い。まるで人を恨んでおるような顔じゃ。
“实在是让人感到可怕。这完全不就是憎恨着人的脸嘛。
これでは客も怖がって、店に来なくなる。そんなネコ、早くどこかへ捨ててこい」
这样一来客人们都感到可怕而不敢来店里了。这样的猫,还是早点找个地方扔掉吧!”
と、店の若い者に、お寺の多い寺町に捨てに行かせました。
于是,就让店里的小伙子,去寺庙很多的寺町把小猫扔掉。
店の若い男は子ネコをふところに入れると、大きな池のほとりを歩いて寺町に向かいました。
店里的小伙子把小猫放进了怀里,沿着大池塘边向寺町走去。
「ニャー」
“喵~”
途中でお腹が空いたのか、子ネコが鳴き始めました。
路上小猫肚子饿了,开始叫了起来。
「これ、鳴くのを止めないか」
“喂,能不能不要再叫了!”
店の若い男は、叱ろうとしてふところを開きました。
店里的小伙子一边训斥着小猫,一边把衣襟打开了。
すると子ネコはいきなり飛び上がって、喉元に小さな口を押し当ててきたのです。
于是小猫突然就向敞开的衣襟扑了上去,使劲扒着小伙子的嘴巴。
子ネコは、おっぱいを探していたのですが、それを噛みついて来たと勘違いした店の若い男は、
小猫误以为找到了乳房,马上啃咬了起来,店里的小伙子叫到:
「わあー! 何だこいつ!」
“啊!这家伙干什么啊!”
と、大声を上げて、子ネコを振り落としました。
大声喊着,把小猫甩了下去。
男の叫び声を聞いて、池のほとりにある茶屋のおじいさんが飛び出してきました。
听到了男子的叫声,池塘边一家茶馆的老爷爷马上冲了出来。
「何じゃ。一体何事だ」
“怎么了,到底发生什么了?”
茶屋のおじいさんは、若い男から子ネコの話を聞くと、
茶馆的老爷爷从小伙子那里听了关于小猫的事,说道:
「そんな事で捨てられるとは、何と可愛そうな事を。
“因为这样就把这只小猫扔掉,多可怜啊。
まあ、確かに少し変わった顔をしておるが、よく見れば可愛いじゃないか。
这张脸确实是有些奇怪呀,但是仔细看看还是很可爱的嘛。
よし、わしが飼ってやるから、置いて行きなさい」
好,这只小猫由老夫来养,你把它放在这里可以走了。”
と、言って、その子ネコを茶屋で飼う事にしたのです。
于是,小猫就留在茶馆饲养了。
さて、それからはこの子ネコの顔が変わっているというので、わざわざ遠くから茶屋に見に来る人が増えてきました。 ここも変な顔、の意味です。
果然,从那以后因为小猫不同寻常的表情,专门从很远的地方来茶馆看小猫的人不断增多。
子ネコはお客さんを招いてくれる『招きネコ』となって、池のほとりにあるおじいさんの茶屋を繁盛させたという事です。
小猫因为能招揽顾客,而变成了“招财猫”,使池塘边老爷爷的茶馆的生意兴隆了起来。