「カンカンカンカン(ハンマーの音)」
千尋: あの……。すみません。あ、あのー……あの、釜爺さんですか?
釜爺: ん?……ん、んんーー??
千尋: ……あの、ハクという人に言われてきました。ここで働かせてください!
「リンリン(呼び鈴の音)すず[鈴]
釜爺: ええい、こんなに一度に…… チビども、仕事だー!
「カンカンカンカンカンカン」
釜爺: わしゃあ、釜爺だ。風呂釜にこき使われとるじじいだ。チビども、はやくせんか!チビ 小矮子
千尋: あの、ここで働かせてください!
釜爺: ええい、手は足りとる。そこら中ススだらけだからな。いくらでも代わりはおるわい。
千尋: あっ、ごめんなさい。あっ、ちょっと待って。
釜爺: じゃまじゃま!
千尋: ……あっ。
「重さで潰れたススワタリの石炭を持ち上げる千尋。ススワタリは逃げ帰ってゆく。」せきたん[石炭]
千尋: あっ、どうするのこれ?ここにおいといていいの?
釜爺: 手ぇ出すならしまいまでやれ!
千尋: えっ?……
「石炭を釜に運ぶと、ススワタリみんなが潰れた真似をしだす。」まね[真似]
「カンカンカンカン」
釜爺: こらあー、チビどもー!ただのススにもどりてぇのか!?
スス(煤) 煤烟内含有的炭素物
あんたも気まぐれに手ぇ出して、人の仕事を取っちゃならね。
働かなきゃな、こいつらの魔法は消えちまうんだ。まほう[魔法]
ここにあんたの仕事はねぇ、他を当たってくれ。
なんだおまえたち、文句があるのか?