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「みにくいあひるの子」だった私64

时间: 2019-09-23    进入日语论坛
核心提示:あの彼「尻軽女(しりがるおんな)、赤(あか)っ恥(ぱじ)の箱入り娘」。それまでの数年間、私は疲れきっていた。精神的なダメ
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あの彼

「尻軽女(しりがるおんな)、赤(あか)っ恥(ぱじ)の箱入り娘」……。
それまでの数年間、私は疲れきっていた。精神的なダメージから、正常な判断力もなくしていたと思う。それも、仕事以外のところで。
それにしても、なんで、こんな言われ方、しなければいけないの?
私が、あの彼と出会ったのは二十一歳のとき、テレビ番組で共演したのがきっかけだった。
サーファーくんと疎遠(そえん)になったあと、ある忘年会の席で紹介されたJリーグの現役選手と、ときどき一緒に食事をしたりしていた。結局、交際するまではいかなかったけれど、例によって両親に紹介したところ、スポーツマン・タイプが好きな父も気に入ったようだし、私も彼が所属するチームの試合にはせっせと通(かよ)った。
ただ、私が入れ込むほどには、このJリーガーさんからの反応はいま一つ。向こうにしたら、単なる熱心な“おっかけ”の一人、その程度だったのかもしれない。
Jリーガーさんは、ただ自分のことを話すばかりのタイプの人。私の話なんかにまったく興味(きようみ)を示さなかった。
そんな一方通行の関係に不満が募(つの)りつつあったころ、彼に出会った。
「へえー、それで、それで? ねえ、それから、どうしたの?」
こちらの話に熱心に耳を傾(かたむ)けてくれる彼の態度が、なおさら誠実に感じられた。それまでのもやもやした気持ちも、いっぺんに晴れた。私は、どうしても自分にないものにひかれてしまうところがある。
いま思うと、彼は私の人生で初めて私の話をとことん聞いてくれた人間だった。
彼も日本人とアメリカ人のハーフだったことも大きい。同じハーフでも、彼の生(お)い立(た)ちが私とはまるっきり違うことに大きな衝撃(しようげき)を受けた。境遇(きようぐう)の厳(きび)しさは、私なんかとは雲泥(うんでい)の差、比較の対象にもならない。
私はなんて傲慢(ごうまん)な子どもだったのだろう。それにひきかえ、この人はなんてかわいそうなんだろう。
正直言って、最初はそんな子どもっぽい同情心。
借金とか、女性関係とか、彼はそのころからいろいろ言われていたけれど、そんなたいへんな過去の話を聞けば、それも許(ゆる)せるというか、納得(なつとく)がいくというか、そういう負(ふ)の部分まで含(ふく)めて好きになってしまった。
私が補(おぎな)って、正してやるんだ、軌道修正(きどうしゆうせい)してやるのが私の使命なんだなんて、身のほど知らずの母性まではたらかせてしまったりして。
私は父に対する反抗心が強く、父とはまったく違うタイプの男性にひかれたのも事実。
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