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第1章 闇の帝王動く The Dark Lord Ascending(5)

时间: 2023-07-26    进入日语论坛
核心提示:「ものは何だ」「楡にれです、わが君」マルフォイがつぶやくように言った。「芯しんは」「ドラゴン――ドラゴンの心臓の琴線きん
(单词翻译:双击或拖选)

「ものは何だ」

「楡にれです、わが君」マルフォイがつぶやくように言った。

「芯しんは」

「ドラゴン――ドラゴンの心臓の琴線きんせんです」

「うむ」ヴォルデモートは自分の杖を取り出して長さを比べた。

ルシウス・マルフォイが一瞬、反射はんしゃ的てきに体を動かした。代わりにヴォルデモートの杖を受け取ろうとしたような動きだった。ヴォルデモートは見逃さなかった。その眼が意い地じ悪わるく光った。

「ルシウス、俺様おれさまの杖つえをおまえに 俺様の杖を」

周囲から嘲笑あざわらう声が上がった。

「ルシウス、おまえには自由を与えたではないか。それで十分ではないのか どうやらこのところ、おまえも家族もご機き嫌げん麗うるわしくないように見受けるが……ルシウス、俺様がこの館にいることがお気に召めさぬのか」

「とんでもない――わが君きみ、そんなことは決して」

「ルシウス、この嘘うそつきめが……」

残忍ざんにんな唇くちびるの動きが止まったあとにも、シューッという密ひそやかな音が続いているようだった。そのシューッという音は次第に大きくなり、居並いならぶ魔法使いが身動きもしない中で、一人、二人と堪こらえきれずに身震みぶるいした。同時に、テーブルの下を、何か重たいものが滑すべっていく音が聞こえた。

巨大な蛇へびが、ゆっくりとヴォルデモートの椅い子すに這はい上がった。大蛇だいじゃは、どこまでも伸び続けるのではないかと思われるほど高々と伸び上がり、ヴォルデモートの首の周りにゆったりと胴体どうたいを預けた。大の男の太腿ふとももほどもある鎌首かまくび。瞬まばたきもしない両眼りょうがん。縦たてに切り込まれた瞳孔どうこう。ヴォルデモートは、ルシウス・マルフォイを見み据すえたまま、細長い指で無意識に蛇をなでていた。

「マルフォイ一家はなぜ不幸な顔をしているのだ 俺様が復帰して勢力を強めることこそ、長年の望みだったと公言していたのではないのか」

「わが君、もちろんでございます」

ルシウス・マルフォイが言った。上うわ唇くちびるの汗を拭ぬぐうマルフォイの手が震えていた。

「私どもはそれを望んでおりました――いまも望んでおります」

マルフォイの左ひだり隣どなりでは、ヴォルデモートと蛇から目を背けたまま、妻が不自然に硬かたいうなずき方をした。右隣では、宙吊ちゅうづりの人間を見つめ続けていた息子のドラコが、ちらりとヴォルデモートを見たが、直接に目が合うことを恐れてすぐに視線を逸そらした。

「わが君」

テーブルの中ほどにいた黒髪くろかみの女が、感激かんげきに声を詰つまらせて言った。

「あなた様がわが親族しんぞくの家にお留とどまりくださることは、この上ない名誉めいよでございます。これに優すぐる喜びがありましょうか」

厚ぼったい瞼まぶたに黒髪の女は、隣に座っている妹とは似ても似つかない容貌ようぼうの上、立たち居い振ふる舞まいもまったく違っていた。体を強張こわばらせ、無表情で座る妹のナルシッサに比べて、姉のベラトリックスは、お側そばに侍はべりたい渇望かつぼうを言葉では表しきれないとでもいうように、ヴォルデモートのほうに身を乗り出していた。


    “是什么做的?”
    “榆木的,主人。”马尔福小声说。
    “杖芯呢?”
    “龙——龙的神经。”
    “很好。”伏地魔说。他抽出自己的魔杖,比较着长短。
    卢修斯。马尔福不由自主地动弹了一下,刹那间,他似乎指望伏地魔能拿自己的魔杖换他的那根。伏地魔注意到了他的表现,恶毒地睁大了眼睛。
    “把我的魔杖给你,卢修斯?我的魔杖?”
    有几个人发出窃笑。
    “我给了你自由,卢修斯,这对你来说还不够吗?像我注意到,你和你的家人最近好像不太高兴……待在你家里,有什么让你们不愉快的吗,卢修斯?”
    “没有——没有,主人!”
    “全是撒谎,卢修斯……”
    他冷酷的嘴已经不动了,但低低的嘶嘶声似乎还在响着。这声音越来越大,一两个巫师忍不住打了个寒战,只听见桌子底下的地板上有个笨重的东西在爬。
    巨蛇探出身,慢慢爬上伏地魔的椅子。它越攀越高,似乎永无止境,然后把身子搭在伏地魔的肩膀上。它的身体和人的大腿一样粗,眼睛一眨不眨,瞳孔垂直着。伏地魔用细长的手指漫不经心地抚摸着巨蛇,眼睛仍然望着卢修斯。马尔福。
    “为什么马尔福一家对他们的境况表现得这么不高兴呢?这么多年来,他们不是一直口口声声地宣称希望我复出,希望我东山再起吗?”
    “那是当然,主人,”卢修斯。马尔福说。他用颤抖的手擦去嘴唇上边的汗,“我们确实是这样——现在也是。”
    在马尔福左边,他的妻子纳西莎古怪而僵硬地点点头,眼睛躲避着伏地魔和那条蛇。他的右边是他儿子德拉科,刚才一直盯着长桌上方那具毫无生气的人体,此刻迅速扫了一眼伏地魔,又赶紧移开目光,不敢跟他对视。
    “主人,”说话的是坐在桌子中间的一个黑皮肤的女人,她激动得声音发紧,“您待在我们家里是我们的荣幸。没有比这更令人高兴的了。”
    贝拉特里克斯坐在她妹妹旁边。她黑头发,肿眼泡,模样不像她妹妹,举止神情也完全不同。纳西莎僵硬地坐在那里,面无表情,贝拉特里克斯则朝伏地魔探过身子,似乎用语言还不能表达她渴望与他接近的意愿。
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