闇の魔術を容認ようにんするという、芳かんばしくない理由で当時から有名だったダームストラング校で教育を受けたグリンデルバルドは、ダンブルドア同様、早熟そうじゅくな才能を開花させていた。しかし、ゲラート・グリンデルバルドの場合は、その能力を賞や栄誉えいよを得ることに向けず、別の目的の追求に没頭ぼっとうしていた。十六歳にして、もはやダームストラング校でさえ、その歪ゆがんだ試みを見捨ててはおけなくなり、ゲラート・グリンデルバルドは放ほう校こう処しょ分ぶんになった。
従来、グリンデルバルドの退学後の行動については、「海外を数か月旅行した」ことしか知られていなかったが、いま初めて事実が明るみに出た。グリンデルバルドはゴドリックの谷の大おばを訪れる道を選び、その地で、多くの読者には衝しょう撃げき的てきであろうが、誰たれあろう、アルバス・ダンブルドアその人と親交を結んだのである。
「私には魅み力りょく的てきな少年に思えたがねぇ」とバチルダはブツブツしゃべった。「後年あの子がどういうふうになったかは別として。当然、私はあの子を、同じ年ごろの男の友人がいない、かわいそうなアルバスに紹介しょうかいしたのだよ。二人はたちまち意気投合とうごうしてねえ」
たしかにそのとおりだった。バチルダが、保管していた一通の手紙を見せてくれたが、それはアルバス・ダンブルドアが、夜中にゲラート・グリンデルバルドに書き送ったものだった。
「そう、一日中議論したあとにだよ――才気さいきあふれる若い二人は、まるで火にかけた大鍋おおなべのように相性あいしょうがよくてねぇ――ときどき、アルバスからの手紙を届けるふくろうが、ゲラートの寝室の窓をコツコツ突つく音が聞こえたものだ アルバスに何か考えが閃ひらめいたのだろうね。そうすると、すぐにゲラートに知らせずにはいられなかったのだろう」
考えが聞いて呆あきれる。アルバス・ダンブルドアの�v class="title">