返回首页
当前位置: 首页 »日语阅读 » 日本の昔話 » 正文

ウシのはなぐり

时间: 2016-10-22    进入日语论坛
核心提示: むかしむかし、きっちょむさんと言う、とてもゆかいな人がいました。 きっちょむさんは、あまりお金持ちではありませんが、お
(单词翻译:双击或拖选)
 むかしむかし、きっちょむさんと言う、とてもゆかいな人がいました。
 きっちょむさんは、あまりお金持ちではありませんが、お金がなくなってくると、ヒョイと、いい知恵が浮かんでくるのです。
 ある日の事、きっちょむさんは畑仕事をしながら、町へ行く通りがかりの人を呼び止めては、
「すまんが、町のあらもの屋で、ウシのはなぐりを買ってきてほしいんじゃ。数は、いくつあってもいい。値段は、なんぼ高くてもかまわん」
と、変な事を頼みました。
 みんなが引き受けてくれましたが、帰ってきて、
「あいにく、売り切れとるそうじゃ。ウシの鼻につなを通す、はなぐりの輪など、めったに売れるもんではないから、ふだんはおいてないそうじゃ」
「おれもずいぶん探したが、一つもなかった。『今日はいく人も、はなぐりを欲しいという人がきた。こんな事なら、たくさん、しいれておけばよかった』と、くやしがっとったわい」
と、口々にいいました。
「それはどうも、すまん事じゃった」
 きっちょむさんは、ガッカリするどころか、喜びながら家に帰りました。
 さて次の朝、きっちょむさんは、作ってためておいたウシのはなぐりを、町へかついで行って、
「ウシのはなぐりはいりませんか?」
 町中のあらもの屋をまわりました。
「これはいいところにきてくれた。いくつでもおいていってくれ」
 昨日、もうけそこなっているので、どこのあらもの屋でも、喜んでしいれてくれました。
「さあ、これで、昨日のお客が来てくれれば、ひともうけできるぞ」
 あらもの屋は、もうけのそろばんをはじきましたが、ウシのはなぐりは、さっぱり売れません。
 もうかったのは、きっちょむさんだけでした。
轻松学日语,快乐背单词(免费在线日语单词学习)---点击进入
顶一下
(0)
0%
踩一下
(0)
0%