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食物ことわざ事典177

时间: 2020-01-15    进入日语论坛
核心提示:サバの生腐り サバ、イワシ、サンマ、ニシンなどの回遊魚は、海の上層を泳ぎ回り、水圧を強くうけないせいか、肉質がやわらかで
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サバの生腐り

 サバ、イワシ、サンマ、ニシンなどの回遊魚は、海の上層を泳ぎ回り、水圧を強くうけないせいか、肉質がやわらかで、肉質中に多量の水分が含まれています。これらの魚は、獲《と》って陸に揚げると、比較的早く腐敗しはじめます。サバの如きは「生腐り」といわれるくらい、足の早いものです。まさか生きているサバが腐っているはずはありませんが、獲れたてでも油断は禁物——ということを、端的に生腐りと表現したのでしょう。これには二通りの考え方があります。その第一は、サバを生食すると腹痛や下痢を起こすことがあるからで、漁師たちは獲れたてのぴんぴん躍り上がっているようなサバでも、刺身にして食べることを、きびしく戒めております。とくに、夏の産卵期には、内臓に微毒を有するものもあるので、警戒を怠ってはなりません。
その第二は、サバの腐敗する速度が他の魚にくらべ、いちじるしく早く、表面はみずみずしく艶やかに見えても、内部では腐りはじめているので、このようなことわざで赤信号を上げたものと考えられます。夏場は特に腐りが早く、これはサバの内臓に含まれているいろいろな消化酵素の力が強いためだといわれます。つまり、サバのからだは、死後、この強い酵素のために自己消化をはじめ、さらに腐敗菌がつくと、深海魚とちがって肉質中に含まれる水分が多いため、この水分を伝って腐敗菌が急激に繁殖するので、腐りやすいのです。ピーンと死後硬直した姿が徐々に崩れて、だらりとしたサバは手をつけぬに越したことはありません。
サバに限らず一般的な魚の鮮度の見分け方ですが、まず見た目に、特有のいい色をし、指で圧《おさ》えて見て、キリッとした弾力があり、殊に死後硬直のいわゆる「生きのよい」ものは、手のひらの上にのせてもグンナリと垂れ下がらず、ピーンとしています。人間で言うと張り切っているという形です。それに目が鮮度を表わします。新しいものは、パッチリ見開き、澄んでいて、突き出たようになっていますが、古くなったものは血走ったように赤くなってきます。「イワシ目ただれサバ腐れ」ということわざも、こうした鮮度の見分け方をいったものです。
エラぶたの新しいものはピタッと閉じていて、指で開けて見ると、真赤か少し|くすんだ《ヽヽヽヽ》赤色をしています。傷《いた》んでくると、いやな茶色がかってきます。それに腹を圧《おさ》えると、古いものは肛門から汁が垂れたり、内臓がはみ出したり、殊に傷んでいるものは、お腹《なか》が裂けて、はらわたが顔を出したりしています。これくらいになれば、もちろんもういやな匂いも立ちますし、味も悪いし、舌を刺すような刺激もあります。
サバにはホンサバとゴマサバの二種があり、「秋サバ嫁に食わすな」といわれるくらい、秋になると脂がのり、うま味を増してきます。しめサバ、こぶじめ、塩焼き、みそ煮、フライ、船場汁などにして賞味します。サバずし(これをバッテラと呼ぶのはポルトガル語のボートの意味で、形が似ているところから命名された)も、この季節のものは、とりわけ美味です。
秋鯖の閉づることなき眼澄む 清風居
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