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食物ことわざ事典178

时间: 2020-01-15    进入日语论坛
核心提示:三月鮃は貰っても食えぬ 旧暦三月ごろのヒラメは、まずいということ。和名のヒラメは東京中心の地方名で、現在日本各地の魚市場
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三月鮃は貰っても食えぬ
 
 旧暦三月ごろのヒラメは、まずいということ。和名のヒラメは東京中心の地方名で、現在日本各地の魚市場には広まっていますが、地元の地方名にはないようです。カレイ類とともに単にカレイ・カレと呼ぶ地方が多く、他のカレイ類と区別するときは、テックイ(北海道)・オオグチガレイ(東北)・ハガレイ(福井)・オオクチ(中国)・ホンカレイ(徳島)・カレ(大阪・四国・九州)などといいます。ほとんど日本全国の沿岸に分布していて、底が砂地になったところに好んで棲んでいます。
大鮃古鏡のごとし鉤うたず しゅこう
からだの上側は褐色をしていて、乳白色や褐色の斑点が散らばり、カメレオンみたいに周囲の色にあわせて斑点のぐあいを変えます。
ヒラメとカレイはどうちがうか——ということは、むかしから人々の話題となってきましたが、これについて江戸時代から「左ヒラメの右カレイ」とか「大きいのがヒラメ、小さいのがカレイ」といわれてきました。しかし魚の分類学者にいわせると、必ずしもそうとばかりは言えず、「ヒラメの仲間にも右側に目のあるのもいるし、カレイのなかには左側に目のあるのもいる。また、カレイ類にも大きくなる種類(北海道で獲れるオヒョウなどは畳一枚分ほどの大きさのもある)もあるので、厳密な学問上の定義とは言いがたい」——まあ江戸を中心とした日常生活の便宜を、わかりやすく表現した一種の生活の知恵でしょう。
「三月鮃は犬も食わぬ」ともいいますが、このころになると、ヒラメは産卵のために浅いところにやってくるので、たくさん獲《と》れます。このことわざはガツガツしている犬も食べあきるほど多く獲れるという意味と、身が水っぽくなってまずく、しゅんはずれになるという意味がふくまれています。ヒラメのしゅんは九月から翌年の二月までの味のしゅんと、豊漁期のしゅんがズレています。特に寒中は脂がのり、身も締まるのでおいしく、寒ビラメと称して珍重されます。活《い》きのよいヒラメは刺身にするほか、酢のもの、コブじめなどにして賞味します。ソゲの名で呼ばれる四〇センチぐらいまでの小柄のヒラメは、晩春から初夏にかけておいしくなり、洗いの材料となるほか、煮付け、から揚げ、フライなどにして食べると美味です。
また、ヒラメの肝臓は生《なま》のままポン酢につけて食べるとおいしく、皮もちょっと湯がいてポン酢につけると、フグの皮を食べるような感じがして乙なものです。上下のひれのつけ根に並んでいる骨を担鰭骨《たんきこつ》といい、この骨の間にはさまっている柱状の肉を、俗に「ヒラメの縁側《えんがわ》」と呼び、煮つけて食べると、身がしまっていて、とてもおいしく、通にいわせるとここがヒラメのかくし味。カレイの縁側もおいしいものですが、食べくらべてみると、どうやらヒラメのほうに軍配が上がりそうです。調理するときはこの点に気を配り、特に煮つける際は、縁側をつけたままするとよいでしょう。

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