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食物ことわざ事典179

时间: 2020-01-15    进入日语论坛
核心提示:山椒は小粒でぴりりと辛い |なり《ヽヽ》は小さくても気性がはげしく、することにも抜け目がなく、あなどることのできない|た
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山椒は小粒でぴりりと辛い

 |なり《ヽヽ》は小さくても気性がはげしく、することにも抜け目がなく、あなどることのできない|たとえ《ヽヽヽ》。長野あたりでは「山椒は小粒でも実がからい」という言い方をします。
江戸時代中期、香辛料売りは江戸の市中を「ひりりと辛いは山椒の粉、すいすい辛いは胡椒の粉、けしの粉|胡麻《ごま》の粉|陳皮《ちんぴ》の粉、中で良いのが娘の子、いねむりするのは禿《かむろ》の子、とんとんとんとんとんがらし」と、はやしたてながら、売り歩いたそうです。おおどかで、のんびりした江戸の町並みがほうふつとしてくる唄《うた》ですね。
さんしょの木は、中国奥地が原産地とされていますが、二〇〇〇年前にできた中国の『詩経』に、東海の諸島にもあることが記されているところから判断すれば、神武天皇の有名な歌(『古事記』中巻東征の章)、
[#この行2字下げ]みつみつし 久米《くめ》の子等が垣下《かきもと》に 植ゑし椒《はじかみ》 口ひくく 吾《われ》は忘れじ撃ちてし止まむ
という御製の「はじかみ」(通説ではしょうが)も、どうやら「さんしょ」のように思えてきます。あるいは有史以前から、わが国に根づいていたのかも知れません。
[#この行2字下げ]庭の山椒《さんしゆ》の木に 鳴る鈴かけてヨー オーホイ 鈴の鳴るときゃ 出てヨー おじゃれヨー
という稗搗節《ひえつきぶし》に歌われている山椒は、ミズキ属の一種の山茱萸《さんしゆゆ》で、さんしょとは別の植物。
さんしょにはイヌざんしょ、カラスざんしょ、フユざんしょなどがありますが、いずれもトゲがあって、男木と女木に分かれていて、男木のほうは辛味がなく、味わいが乏しいのにくらべ、女木のほうの葉は香りも高く、食用に供されます。男木と女木はトゲの植えぐあいで見分けられます。左右そろってトゲの出ているのが女木、交互に出ているのが男木です。
さんしょの一変種、朝倉さんしょは、兵庫県朝倉の今滝寺にあったさんしょで、トゲのないさんしょ。果実も大きく、香気が高いところから古来、献上品、あるいは大名の御用となり、諸方へ出回り、ずいぶんと珍重されたようです。現在は全国で作られ静岡県がいちばん多く、奈良、和歌山、兵庫の順に生産されています。晩春から秋まで、芽、葉、皮、花、実というふうに、季節ごとに使いわけ、重宝します。
若芽は俗に「木《き》の芽《め》」と呼ばれ、|ゆず《ヽヽ》とともに日本料理の二大香味料として、清《すま》し汁の吸い口、たけのこの木の芽あえ、豆腐の木の芽田楽、すしなどに用いられます。花ざんしょ、実ざんしょは、つくだ煮にして賞味され、未熟果は「青ざんしょ」とし、塩漬けにして貯蔵します。熟した果実を乾して粉にしたのが、いわゆる「粉ざんしょ」で、香りもよく保存がきくところから、赤だし、うなぎのかば焼き、鳥、魚の照焼きには欠かせぬ香辛料です。「小粒でぴりりと辛い」果実の辛味成分は、サンショールと呼ばれる一種の酸アミド体だといわれます。このほか、さんしょの木のあま皮はつくだ煮にして賞味され、材は固さがころ合いで粘りが強く、擂粉木《すりこぎ》の材質としては最良で、杖《つえ》にも用いられます。
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