返回首页
当前位置: 首页 »日语阅读 » 日本名家名篇 » 正文

食物ことわざ事典184

时间: 2020-01-15    进入日语论坛
核心提示:シシ食った報い 悪事をしたために受けなければならない報い。ひとがしないよい思いをしたからには、その埋め合わせに当然悪報も
(单词翻译:双击或拖选)
シシ食った報い

 悪事をしたために受けなければならない報い。ひとがしないよい思いをしたからには、その埋め合わせに当然悪報も受けなければならぬということ。また、肉を食べると|できもの《ヽヽヽヽ》などができることを言う場合もあります。
イノシシ(猪)は略してシシでとおっていますが、実際はイ(猪)。シシは|けもの《ヽヽヽ》の肉の古い呼び名で、現代人でも肥《ふと》ったひとを肥り|じし《ヽヽ》などと使っています。したがって、イノシシは正しくは猪の肉の意味で、それが現在では動物名になっています。数多い|けもの《ヽヽヽ》類の中でもシシの肉はとりわけおいしく、最上位にランクし、珍重してきました。
仏教渡来以前の日本では、肉食がさかんに行なわれ、ときにはウサギやキジ、ヤマドリなどの鳥類の肉も食べたようですが、肉食の本命はやはり、イノシシとシカでした。シシ(宍)——すなわち肉といえば、イノシシ(猪)、カノシシ(鹿)が代表し、シシということばはまた、イノシシ・シカの代名詞でもありました。このことわざの起こりについてはいろいろの説があり、一説には伊勢神宮で、シカ・イノシシを不浄なものとして忌み、その禁忌にもとづいて生まれたと言い、また、シカは宇佐・賀茂・春日の各神社では神の使いとして神聖視されていたので、これを食えば罰を受ける——としたところからはじまったとも言います。
一方、地方によっては女郎のことをシシと呼ぶところもあり、あまり安物を買ったために、カサ(瘡毒、つまり梅毒のこと)にかかったひとを、「シシ喰った報い」などとひやかし、不潔な色事の代名詞に使うこともあります。イノシシのことを俗に「山クジラ」などと称し、水産物扱いにしたのは、仏教で四つ足の肉を食べることをタブーとしていたからで、また、脂肪分の豊かな点がクジラに似ていたからだともいいます。
毒になる奴が煮てゐる薬喰ひ——この古川柳の「薬喰ひ」は、ふだん口にしない|けもの《ヽヽヽ》の肉、ことにイノシシの肉など精力をつけるために、からだの弱い者が食うのをさし、それをこともあろうに毒になる女房が煮ている、矛盾もはなはだしい——という意味です。
ところでイノシシの代表的な料理といえば、「牡丹なべ」といって、野菜などをいっしょに入れ、みそ仕立てにするすき焼き料理ですが、寒さが深まるにつれ、おいしくなります。
雪の日のしちりんで咲く冬牡丹
牡丹はイノシシ肉を意味する隠語で、花歌留多�牡丹に唐シシ�から生まれたものだろう——といいます。いずれにしろ薬喰いの季節は、厳寒の候にかぎるようです。私もなんどか魯山人先生のところで牡丹なべのご相伴に預りましたが、イノシシ肉は断然白身の部分がおいしく、「山クジラは白身を喰うものだ」といって、すすめてくれました。毎年、シーズンになると岐阜の山中で獲《と》れたものが、石油箱に詰めて送られて来、先生は「イノシシは暖流の流れている太平洋岸に近い山のものより、北の寒い山国のもののほうがうまい」と言っていました。
轻松学日语,快乐背单词(免费在线日语单词学习)---点击进入
顶一下
(0)
0%
踩一下
(1)
100%