返回首页
当前位置: 首页 »日语阅读 » 日本名家名篇 » 正文

食物ことわざ事典196

时间: 2020-01-15    进入日语论坛
核心提示:田作りも魚の中 田作りのようなつまらぬものでも、魚の仲間であるということで、弱小の者でも仲間の中にはいることのたとえ。田
(单词翻译:双击或拖选)
田作りも魚の中

 田作りのようなつまらぬものでも、魚の仲間であるということで、弱小の者でも仲間の中にはいることのたとえ。田作りは一名ゴマメとも呼び、正月のおせち料理には欠かすことのできない食べものです。
カタクチイワシの幼魚(またの名をヒシコイワシ)を目籠《めかご》に入れて水洗いしたうえ、それをムシロの上で数日間|日干《ひぼし》にしたものを、飴煮《あめに》にして食膳に供するのがふつうです。ゴマメは五万米と書かれ、「※[#「魚+單」、unicode9c53]」という漢字が当てられていますが、もちろんこれはわが国だけの訓《よ》み方で、本来は「海蛇《うみへび》」を意味する漢字です。
ところで、この田作りという呼び名ですが、江戸中期、正徳二年に刊行された百科事典『和漢三才図絵《わかんさんさいずえ》』には、�この魚がたくさん獲《と》れたときは、田の肥料にもまわすところから、田作りと呼ばれるようになった�と記されています。こうしたものを正月料理に用いるのは、豊年を祝う意のあることはいうまでもありませんが、年の始めに当たって農家の苦労をしのぶために、上は天皇をはじめ、各階級に用いられたものであると伝えられます。
盛りあげて尾頭はねしごまめかな 菰窟
ゴマメはまた年中|息災《まめ》に働かせていただけるように——というおめでたい意をこめたことばと聞きます。この意味からすれば、お正月にはもっともふさわしい祝い肴《ざかな》です。銀色の光沢があって、尾頭が完全につき、腹の切れない形の整ったものを選んで「照りゴマメ」を作ります。
作り方は、まずゴマメの砂とごみを丹念に選《え》り出し、ほうろくかフライパンで、あまり焦がさぬよう香ばしく炒《い》り上げ、別のなべにしょうゆ、砂糖、みりんで濃いめの汁を作り、火にかけて煮つめ、杓子で底をかくと、すーっと糸が残るぐらいになったところへ炒りたてのゴマメを入れ、手早くかきまぜて煮汁をからめ、すぐに火からおろします。好みにもよりますが、甘い照りゴマメよりも、しょうゆ味に仕上げたほうが、からっとしておいしく召し上がれます。
同じヒシコを煮干しにしたものが、おそうざい用調味品「出汁雑魚《だしざこ》」です。煮干しのうま味は、水分が生の魚にくらべグンと少なく、エキス分などのいわゆる呈味成分《ていみせいぶん》が濃縮され、これがうま味となって感じられるからです。陽に干したおかげで、魚特有のなま臭味が抜け、枯れた風味が味わえます。その反面、脂焼けを起こすものもあります。表面が赤茶色に変色(特に腹部に出やすい)し、ひどいものになると不快な匂いがしたり、食べると渋味が感じられ、いちじるしく風味をそこないます。脂ののりすぎた魚の煮干しは、えてして脂焼けもひどくなりがちです。出汁雑魚も、よく乾燥した身割れのない姿形の整った肌のきれいなものが良品で、あまり柄の大きくないもののほうが、味わいはまさっています。
ふだんのみそ汁に、出汁雑魚を使うような場合は、いちどほうろくで焦げつかせぬように炒り、香ばしくなったら火からおろし、擂鉢《すりばち》でよく擂ってから使います。
轻松学日语,快乐背单词(免费在线日语单词学习)---点击进入
顶一下
(1)
100%
踩一下
(0)
0%