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黄金豹-怪兽对奇兽

时间: 2021-12-01    进入日语论坛
核心提示:怪獣と奇獣 恐ろしいたたかいが、はじまりました。まったく同じ金色の豹が、とっ組みあって、床の上を、ゴロゴロころがりながら
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怪獣と奇獣


 恐ろしいたたかいが、はじまりました。まったく同じ金色の豹が、とっ組みあって、床の上を、ゴロゴロころがりながら、はげしいうなり声をたてて、あらそうのです。怪獣と奇獣のたたかいです。
 明智と小林少年は、アパートの前の自動車の中にかくれているので、その部屋には、だれもおりません。アパートといっても、そこは高級アパートで、明智の事務所は五室もあるのですから、いくらさわがしくても、となりまではなかなか聞こえません。二ひきの怪獣は、さんざんあらそいまわりました。横になり下になり、くんずほぐれつ、あるいはパッとはなれて、むこうの机の上にとびあがり、そこから、弾丸のような恐ろしいいきおいでとびかかる。黄金豹のレスリングです。
「オヤッ、きさま、人間だなッ!」
 とっ組みあいながら、黄金豹が、人間のことばでわめきました。
「きさまこそ、人間だろう。人間が金色の豹の皮をかぶって化けているんだ。」
 金庫の中にかくれていた豹も、同じように人間のことばを、つかいました。
 ああ、なんということでしょう。二ひきとも、ほんとうの豹ではなかったのです。豹の皮をかぶった人間だったのです。
「きさま、だれだッ、明智小五郎か?」
 黄金豹が、うめきました。
「ちがう。おれは明智先生の弟子だ。今夜、きさまがしのびこんでくるから、金庫の中で待ちぶせしていろと、たのまれたんだ。そして、きさまの化けの皮を、はいでやれといってな。」
「ちくしょう! たくらみやがったな。だが、きさまなんかに負けるもんか。おれは、千年のこうをへた、黄金豹だぞッ!」
「なにをッ! 人間のくせに、ほらをふくな。人間と人間なら、きさまなんかに負けるもんかッ。」
「ウフフフ……。おおきなことを、ほざいたなッ。見ろ、こうだッ!」
 悪獣黄金豹は、こちらのゆだんをみすまして、パッと上からのりかかってきました。そして、二本の前足で、明智の部下ののどを、ぐんぐん、おさえつけるのです。恐ろしい力です。いまにも息がとまりそうです。顔がふくれあがって、耳ががんがんなってきました。助けを呼ぼうにも声がでません。もう死ぬのかと思いました。そのときです。とつぜん、むこうのドアが開いて、パッと、黒いものがとびこんできました。人間です。黒い背広をきた明智探偵のもうひとりの部下です。明智が小林少年をつれて、おもての自動車にかくれるまえに、電話でふたりの部下をよんだことは、読者諸君も、ごぞんじです。そのふたりのうちのひとりが、豹の皮をかぶって、金庫にかくれ、ひとりは書斎の奥の寝室のベッドの下にひそんでいたのです。そして、仲間があやうくなったら、とびだす用意をしていたのです。
 とびこんできた部下は、いきなり黄金豹のうしろから組みついて、その首をしめつけました。アッと驚いて、両手の力がぬけたすきに、下になっていた豹が、おきなおったのです。
 こんどは、一ぴきにたいする、一ぴきとひとりです。いかな黄金豹も、かないっこありません。
「うぬッ、おぼえていろ! きっと、このしかえしはしてやるぞッ。」
 黄金豹は、恐ろしい声でどなりながら、パッと、ふたりの手をはらいのけて、むこうの机の上に、とびあがりました。そして、グッと身をかがめたかと思うと、三メートルもへだたった窓にむかって、サッと、一とびにとびつきました。
 窓のそとには、地面までとどく長い綱が、さがっています。さっき、屋根からおりてきた、あの綱です。黄金豹は、窓わくから、その綱にとびつき、するすると、下へおりていきます。
 明智のふたりの部下は、それを見るとすぐに、窓へかけつけましたが、もうおそかったのです。黄金豹は、はるか下の地面まですべりおりて、深夜の大通りをかけだしていました。
「しまった! とうとう、逃がしてしまった。ぼくたちも、この綱をつたって追っかけようか。」
「いや、そんなことをしなくても、だいじょうぶだ。おもてには明智先生と小林君が見はっている。けっして、逃がすようなことはないよ。ほら、見たまえ。自動車が、豹のあとから走りだした。あの中には、明智先生と小林君がいるんだよ。」
 黄金豹の皮をきた部下と、黒背広の部下は、窓ぎわに立って、大通りのふしぎな追跡を、見おろしました。
 まったく人通りのない深夜の大通りを、キラキラ光る黄金豹が、とぶように走っています。
 そのうしろから、一だいの自動車が、しずかに追跡していくのです。

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