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马戏团里的怪人-大熊的秘密

时间: 2021-12-13    进入日语论坛
核心提示:大グマの秘密 小林少年たちとサーカスの団員が、骸骨男のゾウを追って、テントのそとにかけ出しました。入口のそとの原っぱには
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大グマの秘密


 小林少年たちとサーカスの団員が、骸骨男のゾウを追って、テントのそとにかけ出しました。入口のそとの原っぱには、見物の人たちが大きな輪をつくって、ワアワアとさわいでいます。その見物の輪のなかに、さっきのゾウが、きょとんとして立っていました。
 そこには、ゾウに乗っていた骸骨男のすがたが見えないのです。
「あっちへ逃げた。あっちへ逃げた。」
 見物たちは、口々にわめきながら、テントの裏のほうを指さしています。
 小林君やサーカスの人たちは、そのほうへかけつけました。裏口からはいって、楽屋をさがしましたが、だれもいません。みんなそとへ出てしまって、楽屋はからっぽなのです。骸骨男のすがたも、どこにも見えません。
 原っぱでは、むこうの大型バスの中で、やすんでいたゾウ使いの男が、さわぎを知ってかけ出してきて、ゾウをテントの中につれもどすのでした。
 そこへ警視庁の白い自動車が三台、警官をいっぱい乗せてやってきました。明智探偵は中村警部といっしょに、まっさきの車に乗りこんでいました。
 ふたりは自動車をおりると、見物たちに、ようすを聞き、警官隊に大テントのまわりを、グルッと取りかこむよう命じておいて、三人の警官だけをつのって、テントの裏口にいそぎました。
「アッ、先生……、あいつは、また消えてしまいました。」
 テントにはいると、小林少年がとび出してきて、明智探偵に、いままでのことを、報告するのでした。
 それから、明智探偵と中村警部たちも、いっしょになってほうぼうを捜しまわりましたが、骸骨男はどこにも見えません。
 しばらくすると、小林少年が明智探偵のそばによって、ひそひそとささやきました。
「うん、そうか。きみが見つけたんだね。よし、行ってみよう。」
 明智探偵は、そばにいた中村警部に目くばせをして、みんなで、小林君のあとからついていきました。
 小林、井上、野呂の三少年が案内役です。大テントの中の楽屋の隣に、動物のおりのおいてある場所があります。
 おりには小さな車がついていて、サーカスがはじまると、原っぱにおいてあるトラックからおろして、ここへ運ぶようになっているのです。
 そこにはいると、ムッと動物のにおいがしました。むこうに大きなおりが三つならんで、その中に一ぴきずつライオンがいました。寝そべっているのもあれば、のそのそ、おりの中を歩きまわっているのもあります。
 その横に、トラとヒョウのおりが並んでいます。みんな人になれた動物ですから、大ぜいが、どかどかとはいってきても、おどろいて()えるようなことはありません。トラもヒョウものんきそうに、のそりのそり、とおりの中を歩いています。
 こちらのほうに、クマのおりがおいてあって、その中におそろしく大きなヒグマがうずくまっていました。
 小林少年は、そのクマのおりの前に立ちどまって、うしろにいたサーカス団の人に、
「このおりを、あけてください。」
といいました。
「エッ。これをあけるんですって、そんなことをしたら、大へんですよ。こいつは、おそろしく気のあらいやつですから。」
 サーカスの人は、びっくりして小林君の顔をながめるのでした。
 小林君はニコニコしながら、サーカス団員の耳に口をよせて、なにかささやきました。
「エッ、このクマのなかに?」
 団員は、おったまげた顔で、クマを見つめていましたが、
「アッ、いけねえ。鍵がはずれている。」
と叫びながら、おりの戸に近づきました。
 そのときです。おりの戸が、中からパッと開き、大グマが「ごうッ……。」とうなりながら、いきなり、みんなの前にとび出してきたではありませんか。
 それを見ると小林少年が、せいいっぱいの声で叫びました。
「こいつは、ほんとうのクマじゃありません。クマの毛がわの中に、二十面相がかくれているのです。恐れることはありません。みなさん、つかまえてくださいッ。」
 サーカス団の人々と警官とが、クマにとびかかっていきました。
「うおうッ……。」
 恐ろしいうなり声をたてて、あと足で立ちあがったクマは、人々にのしかかるようにして、戦いをいどんできます。
 恐ろしい組みうちが、はじまりました。
「うおうッ、うおうッ。」
 サーカスの団員のひとりがクマの下じきになって、もがいています。三人の警官が、上になっているクマをおしころがそうと、とびかかっていきました。
 それから、組んずほぐれつ大格闘がつづきました。
「さあ、つかまえたぞ。はやく(なわ)を縄を……。」
 ひとりの警官はクマの背なかにしがみつき、ひとりの警官は、クマの前足をはがいじめにし、ふたりのサーカス団員は、クマのあと足に、すがりついています。
 ひとりの警官は、腰にさげていた縄をとりだそうとしました。しかし、そのひまはなかったのです。
「アッ……。」という声が、おこりました。クマにとりついていた人たちが、はずみをくって地面にころがりました。その人たちの下には、クマの毛がわだけが、ひらべったくなって残っていたのです。
 毛がわの腹には、かくしボタンがついていて、そこから人間が出入りできるように、こしらえてありました。二十面相は、とっ組みあいのあいだに、そのボタンをひとつひとつはずしておいて、みんながクマをつかまえたと思って安心しているうちに、パッとそこからとび出したのです。
 それは骸骨男のすがたでした。恐ろしい骸骨が、人々をかきわけ、つきとばしながら、弾丸(だんがん)のように走っていくのです。
 みんなが、ふいをうたれて、アッとおどろいているまに骸骨男は、その部屋の入口にさがってるカーテンのむこうへ、すがたを消してしまいました。
 そのとき、「ひひひ……ん。」というウマのいななき声が、聞こえてきました。
「アッ、あいつ、ウマに乗って逃げるつもりだッ。」
 中村警部が叫びました。
「よしッ、追っかけるんだ。ぼくはウマに乗る。きみたちは自動車で追っかけたまえ。」
 明智もそういって、かけだしました。明智探偵は、どんなスポーツでもできるのでした。乗馬もお手のものです。
 明智はサーカスの楽屋にとびこんで、そこにあった長いほそびきのたばをつかみとると、テントの中のうまやにかけつけ、いちばん強そうなウマをえらんで、それをひき出して、くらの上にとびのりました。
 そのとき、二十面相の骸骨男はウマに乗って、もうテントのそとに出ていました。原っぱにのこっていた見物たちの「ワアッ、ワアッ……。」という声が、聞こえてきます。
 名探偵と怪人二十面相との、ふしぎな競馬競走がはじまったのです。明智探偵は、うまく二十面相に追いつくことができるでしょうか。

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