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透明怪人-怪老头

时间: 2021-11-13    进入日语论坛
核心提示:怪老人 くらやみと言っても、ドアのすきまからローソクの光がもれているので、物のかたちが見わけられないほどではありません。
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怪老人


 くらやみと言っても、ドアのすきまからローソクの光がもれているので、物のかたちが見わけられないほどではありません。目をこらすと、そこにヌーッと立っていたのは、ひとりの老人でした。
 白いフサフサしたかみの毛、胸までたれた白ひげ、コウモリのようなそでのある、みょうな黒い外とうをきています。ギロッと光っているのは、四角なガラスの、ふちなしメガネです。くらくて、よくはわからないけれど、そのメガネの中で、ほそい目が、ニヤニヤ笑っているようでした。
 この怪老人と大友少年とは、しばらくにらみあっていましたが、いつのまにか、老人の手が大友君の片手を、グッと、にぎっていました。
「きみと、ちょっと話がある。こちらへ来たまえ。何も、こわいことはないよ。」
 老人は、あんがい、やさしい声で、言いました。
「いやです。ぼく、もう帰ります。はなしてください。」
 大友君は、勇気をふるって、やっと、それだけ言いました。そして、いきなり、逃げだそうとしましたが、老人に手をにぎられているので、どうすることもできません。ひどく力のつよい老人です。
「ハハハハハハ、けっして、逃がさないよ。ここのひみつを見たものは、二度としゃばへは出られないのだ。まあ、あきらめて、こちらへくるがいい、きみに見せるものがある。話すことがある。」
 老人は、そう言って、大友君の手をにぎったまま、グングンおくのほうへ、あるいていきます。いくら、ふみこたえようとしても、老人のほうが力がつよいので、ズルズルと、ひっぱられるばかりです。
 ギーッと音がして、板のドアがひらかれ、パッと赤い光がさしてきました。そこにもローソクが立っていたのです。テーブルとイスが二つ、そのほかには、なんのかざりもない小部屋です。かべはコンクリートで、できています。
「ここではない。まだおくに、ひみつの部屋があるのだよ。」
 老人は大友君の手をにぎったまま、一方の手をのばして、かべのどこかを、おしました。すると、そこに、ひみつのおしボタンでもあったのか、一方のコンクリートのかべが、音もたてないで、スーッと動きだし、そこに、人の通れるほどの、すきまができました。かべのように見えていたのが、じつは、厚いコンクリートのドアだったのです。
 老人に手をひかれて、そのすきまを、はいると、コンクリートのかべは、もとのとおりに、しまっていました。そこは、まっくらなトンネルのようなところです。そのトンネルを十メートルほど、すすむと、老人はまた、かべのボタンをおしたらしく、正面のドアがスーッとひらいて、そのむこうから、明るい光がさしてきました。
「さあ、ここがわしの研究室だ。ここでゆっくり話をしよう。」
 大友君はその部屋に、はいると、びっくりして、キョロキョロと、あたりを見まわしました。防空ごうのおくに、こんなりっぱな研究室ができているなんて、夢にも考えていなかったからです。
 その部屋は十五畳ぐらいの広さで、ゆかも、天井も、まわりのかべも、コンクリートで、かためられ、いろいろな、ふしぎな道具が、部屋いっぱいに、ならべてあります。まず目につくのは、一方のすみにある、外科の手術台のような、白くぬった金属の台です。そのそばに、やはり白くぬった大きなガラス戸だながあって、いくだんにもなったガラスのたなの上に、ピカピカ光ったナイフだとか、ハサミだとか、きみの悪い外科手術の道具のようなものが、かぞえきれぬほど、ならんでいます。
 また、一方には、大きな台があって、その上に、化学実験につかう、きみょうな形をしたガラスビンのるいが、大きいのや小さいのが、ゴタゴタとならんでいます。台の上にはアセチレンスが、青いほのおをたてて、もえている上に、大きなまるいガラスビンがのせてあり、その中に、むらさき色の液体が、ブツブツとあわをたてて、わきたっています。
 化学実験台のわきには、大きな薬品戸だながたち、色さまざまの薬ビンが、ズラッと、ならんでいます。そのほか、わけのわからぬ器械が、部屋いっぱいに、おいてあって、なんだか、おそろしくなるほどでした。化学実験台の上に、三本だての西洋しょくだいがおかれ、三本の大きなローソクが、あかあかともえています。
「おどろいたかい。ハハハ……、まさか、地の底に、こんな研究室があるとは、思わなかっただろう。しかし、この地下室は、わしがつくったのではない。これは戦争のときに、陸軍がつくった防空ごうでね、こういうりっぱな秘密室が、ちゃんとできていたのだ。この部屋は、司令部になるはずだった。そういうひみつを、だれも知らないで、そのままになっていたのを、わしが、むだんで拝借しているというわけさ……。まあ、そのイスに、かけなさい。」
 怪老人は、そう言って、自分も一方のイスに腰をおろしました。明るい光で見ると、老人の顔は、いよいよぶきみです。まっ白な頭、まっ白な長いひげ、ワシのような高い鼻、四角なふちなしメガネのおくに、ギロリと光る、するどい目、なんだか妖怪博士とでも言うような感じです。
「きみは、少年探偵団の副団長の大友君だね。わしはちゃんと知っているよ。自動車の屋根にのって、尾行するとは、なかなか勇敢な少年だ。その勇敢なところをみこんで、きみをわしの弟子にしてやろうと思うのだよ。ハハハ……、どうだ、うれしいかね。」
「おじさんは、だれですか。ぼくは、知らない人の弟子になることはできません。」
 大友少年は、もうすっかり、どきょうを、さだめていました。
「ハハハ……、わしかね。わしは世界一の大科学者だ。わしは原子爆弾よりも、もっとどえらい発明をした。しかし、わしの発明は、まだ、だれも知らない。もし知ったら、世界じゅうが、わきかえるだろう。いや、あまりおそろしい発明なので、わしは殺されてしまうかもしれない。」
 怪老人は、とほうもないことを、言いだしました。大友君は、この老人、気でもちがったのではないかと、きみが悪くなってきました。老人は、いったい、どんな大発明をしたというのでしょう。

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