日语童话故事 日语笑话 日语文章阅读 日语新闻 300篇精选中日文对照阅读 日语励志名言 日本作家简介 三行情书 緋色の研究(血字的研究) 四つの署名(四签名) バスカービル家の犬(巴斯克威尔的猎犬) 恐怖の谷(恐怖谷) シャーロック・ホームズの冒険(冒险史) シャーロック・ホームズの回想(回忆录) ホームズの生還 シャーロック・ホームズ(归来记) 鴨川食堂(鸭川食堂) ABC殺人事件(ABC谋杀案) 三体 失われた世界(失落的世界) 日语精彩阅读 日文函电实例 精彩日文晨读 日语阅读短文 日本名家名篇 日剧台词脚本 《论语》中日对照详解 中日对照阅读 日文古典名著 名作のあらすじ 商务日语写作模版 日本民间故事 日语误用例解 日语文章书写要点 日本中小学生作文集 中国百科(日语版) 面接官によく聞かれる33の質問 日语随笔 天声人语 宮沢賢治童話集 日语随笔集 日本語常用文例 日语泛读资料 美しい言葉 日本の昔話 日语作文范文 从日本中小学课本学日文 世界童话寓言日文版 一个日本人的趣味旅行 《孟子》中日对照 魯迅作品集(日本語) 世界の昔話 初级作文 生活场境日语 時候の挨拶 グリム童話 成語故事 日语现代诗 お手紙文例集 川柳 小川未明童話集 ハリー・ポッター 新古今和歌集 ラヴレター 情书 風が強く吹いている强风吹拂
返回首页

透明怪人-5号透明怪人

时间: 2021-11-13    进入日语论坛
核心提示:透明怪人第五号 目かくしをされてしまったので、それからあとのことは、ただ、からだで感じるだけでしたが、自動車は、ふたたび
(单词翻译:双击或拖选)

透明怪人第五号


 目かくしをされてしまったので、それからあとのことは、ただ、からだで感じるだけでしたが、自動車は、ふたたび動きだし、二十分も走って、どこともしれず、とまりました。そして明智探偵のからだは、ふたりの透明怪人によって、自動車から、かつぎだされ、広いたてものの中に、つれこまれ、長い廊下を通って、とある部屋の、大きな安楽イスの中へ、ほうりだされました。
 ふたりの透明怪人は、そのまま、部屋を出ていったらしく、しばらくシーンと、しずまりかえっていましたが、やがて、何者かが、近づくけはいがしたかと思うと、目かくしの黒布が、パッと、とりのけられました。
「ウフフフ……、明智君、とんだめにあったねえ。わしは、一度、きみにあいたいと思っていた。だが、こんなに早く、あえるとは、ちょっと意外だったよ。」
 それは、れいの怪老人でした。まっ白なあたま、胸までたれた白ひげ、ワシのように高い鼻、するどい目、その目には話にきいた四角なふちなしメガネが、キラキラと光っています。身にはころものようにダブダブした黒いガウンをまとい、両手をうしろにまわして、すこし前こごみに立っているすがたはいかにも、おくそこのしれない、老魔術師という感じでした。
 部屋は広い洋室で、むかしはりっぱだったのでしょうが、いまは見るかげもなく、あれはてて、まるで空家のような、うすきみの悪い部屋です。テーブルとイスのほかには、なんの道具もなく、一方のかべに、むかしふうの大きな暖炉がついているのが、ただ一つのかざりでした。
 怪老人は、明智のたおれこんでいる、安楽イスの前を、いったりきたりしながら、なおもしゃべりつづけます。
「わしはうそは言わん。電話でちゃんと警告しておいた。きみはそれをバカにして、警視庁へいこうとしたので、たちまち、こんなめにあったのだ。いまこそ、わしの力がわかったじゃろう。え、明智先生、なんとか言ったらどうだね。」
 明智はだまって、老人をにらみつけていました。手も足も、グルグルまきに、しばられているので、ざんねんながら、どうすることもできないのです。なにを言われても、がまんしているほかはありません。
「明智君、きみはわしの大望(たいもう)を知っているじゃろう。それは人間をひとりずつ透明にしてゆくことだ。百人、千人、万人、透明人間の大集団をつくろうというのだ。まあ考えてみたまえ。まったく目に見えない人間の大集団が、日本じゅうを、いや、世界じゅうをあらしまわるのだ。天下無敵の透明軍だ。ああ、それを考えただけでも、わしはゾクゾクするほど、うれしくなる。」
 怪老人は熱にうかされたように、とほうもないことを、しゃべりながら、明智の前を、あるきまわるのです。
「だが、いそがねばならぬ、うっかりしていると、きみのような、じゃまものが、あらわれるからね。まだわしは、四人の透明人間を、つくったばかりだ。第一号、第二号、第三号、第四号、この第四号は、きみも知っているとおり、子どもだ。大友という、なまいきな子どもを、透明にしてやった。
 ところで、そのつぎの第五号はだれだと思うね。ウフフフ……、明智君、わかるかね、それは、ほかでもない、きみじゃよ。名探偵明智小五郎が、透明人間第五号になるのだ。すきとおった名探偵どのが、できあがるのだ。そして、きみは、このわしの手下になりさがるのだ。わかったかね。いや、きみばかりではない。透明人間第六号はだれだと思うね。第七号はだれだと思うね。中村係長も、黒川記者も、きみのかわいがっている、小林少年も、わしに手むかうやつは、かたっぱしから、透明にしてやるのだ。
 ワハハハ……、ゆかい、ゆかい。わしの発明が、こんなゆかいなものだとは、今のいままで、気がつかなかったよ。オイ、明智先生、こわくはないかね。きみはもうすぐに、すがたがなくなってしまうのだよ。空気のように透明になってしまうのだよ。空気探偵、透明探偵、ワハハハ……、明智大先生も、こうなっては、かたなしだねえ、ワハハ……。」
 怪老人は、おかしくて、たまらないと言うように、きちがいめいた笑いを笑いつづけるのでした。
 ああ、われらの名探偵は、ほんとうに怪老人に、まけたのでしょうか。老人の魔手(ましゅ)にかかって、透明にされてしまう運命なのでしょうか。明智は、老人にいくら笑われても、へいぜんとして沈黙をまもっています。なんだか平気すぎるようではありませんか。いざというときになって、老人をうちまかす自信があるとでも言うのでしょうか。
 われらの明智小五郎は、おくそこのしれない知恵をもっているはずです。わたしたちの、まったく気づかない、どえらい計略があるのかもしれません。アッと言うような、最後の()(ふだ)を用意しているのかもしれません。

轻松学日语,快乐背单词(免费在线日语单词学习)---点击进入
顶一下
(0)
0%
踩一下
(0)
0%

热门TAG: