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美女入門94

时间: 2019-07-30    进入日语论坛
核心提示:失われたサイズを求めて 昨年のことである。ツワリというものを初めて体験し、それはそれはつらかった。が、その時同時に、私は
(单词翻译:双击或拖选)
 失われたサイズを求めて……
 
 
 昨年のことである。ツワリというものを初めて体験し、それはそれはつらかった。が、その時同時に、私はあることも初めて体験したのである。
 それは食べ物なんて嫌い、くだらない、と思うことだ!
 人間はなんのために食べるんだろう。ごくごく動物的な行為をしているだけではないか。こんなことにあれほど執着し、凝っていた私は、なんて愚かだったんだろう……。
 いやあ、あの時は人生観が変わると思いましたね。当然のことながら、私はどんどん痩せ、皆から心配された。太り過ぎを心配されても、痩せ過ぎを心配されたなんて、これまた初めての体験である。
「きっと私、このまま人格が根本的に変わって、痩せ〜た、暗い性格の女になるんだわ」
 本気で悩んだが、それもいいような気がしてきた。痩せて暗い女って、いっぺんやってみたかったしな。
 ところが一年たち、あれはつかの間の錯覚だったということが、よ〜くわかりました。私は、以前にも増して食べるようになったのである。
 きっかけはあるパーティである。シャトー・ラトゥールという凄《すご》いワインを年代別に飲むディナーというのに、舌なめずりしながら参加したのだ。同じテーブルにいたのが、かの山本|益博《ますひろ》さんに、料理雑誌の編集長である。当然食べ物の話で盛り上がり、日本でいちばんおいしいお鮨屋さんに連れていってもらうことになった。
 マスヒロさんのような人にレクチャーを受けながらものを食べ、楽しくないはずはない。
「今度は、日本でいちばんの天ぷら屋に行こう」
 ということで、昨日行ってきた。弘兼憲史《ひろかねけんし》さん、柴門ふみさん夫妻も一緒だ。マスヒロさんやうちの夫も交えて、天ぷらの後は別の店へ行き、おいしいデザートにシャンパンだ。
 ああ、幸せ。生きていてよかった。
 が、こんなことばっかしていて太らないはずはない。この頃は、ワインもがぶがぶ飲むしさー。
 ところで、川島なお美《み》さんが最近ワインの本をお出しになり、サイン入りのものを一冊送っていただいた。その中で、彼女がこんなふうに語っているのに、私はショックを受けた。
「ワインでぶくぶく太って醜くなった、なんて言われるのは、ワインに対して失礼だから、私は、すごく注意しています。おいしいワインを飲む日は、朝からスポーツジムへ行って、何にも食べません」
 この精神の十分の一も私にあったら、こんなことにはならなかっただろうと、大いに反省しました。
 さて、つい最近のこと、秋冬物を物色しにショッピングに出かけた。業界の大物、ファッション誌の編集者Aさんが一緒である。実は、Aさんから電話をいただいていたのだ。
「ハヤシさん、コムデギャルソンのブラウス、どうなってるの。もう夏は終わっちゃうわよ」
 このページで、あの私にとって敷居の高いコムデギャルソン本店で買い物したことは、お話ししたと思う。レースのブラウスを買ったのであるが、次に用事があったため預かってもらっていたのだ。
「このあいだギャルソンに行ったら、ハヤシさん、いつ取りに来るのかしら、って心配してましたよ」
 そりゃ、そうだ。あの日からもう二ヶ月たっているのだ。
「よかったら、私も行くから一緒に行きましょう」
 と有り難い電話であった。そしてAさんとコムデで秋物もどっちゃり買う。
「ついでだから、他のお店も見ましょう。ミュウミュウの路面店、ハヤシさんにも見てほしいの」
 このところ青山の根津美術館|界隈《かいわい》は、人気のお店がどーっと引っ越してきたのだ。私たちは、いろんなところをハシゴした。ミュウミュウ、D&G、ジル・サンダー……。ジル・サンダーといえば、このところ私が大注目しているブランドだ。Aさんも誉めちぎっているセンスのよい美女(実はいそうでいない文化人業界)、山本容子さん御用達《ごようたし》ブランドなのである。
 私も二、三度買ったことがあるが、ここの服はとても高い。フォーマルでもなく、カジュアルなもんが、なんでこんな値段なんじゃ、とわめきたくなるぐらいだ。が、容子さんは言う。
「ジル・サンダーのよさは、着た人じゃないとわからないのよ」
 カッティングがまるで違うんだそうだ。よーし、じゃ、わかる人になろうじゃないかと、いさんで店に入っていった私であるが、悲しいかなサイズがまるでない。このあいだまでOKだったサイズも駄目。この悲しみ、つらさ、味わった人でなければわかるまい。
「そういえば、ハヤシさんが痩せたら着たいって憧《あこが》れてた○○、この頃あんまり売れなくなったのよ」
 Aさんが、さらに追い打ちをかけた。売れてない、とわかったとたん、私は○○の服があまり好きではなくなってしまったのである。そうよね、どうしても手に入れたいと思ってた不倫の男が、奥さんに捨てられたと聞いたような気持ちかしら。なんか急に興味を失くしたのよ。女ってそんなもんよね……。
 が、こんなエラそうなことを言っても、サイズがないんじゃないか!
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