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遠野物語拾遺218

时间: 2019-08-26    进入日语论坛
核心提示:二一八 佐々木君縁辺の者に、以前大槌町の小学校で教師を勤めていた人がある。猟が好きで、猟期には暇のあるごとに山に行ってい
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 二一八 佐々木君縁辺の者に、以前大槌町の小学校で教師を勤めていた人がある。猟が好きで、猟期には暇のあるごとに山に行っていた。ある時いつものように山に出かけたが、獲物が少なく気を腐らせていると、梢にサガキ(かけす)が五、六羽ぎいぎいと鳴いていた。味のよい鳥であるから、あれでも捕って帰ろうと思って一羽を射落とすと、仲間の鳥はいちだん高く飛び上がって、非常に鋭い声でぎぎぎぎと鳴き騒いだ。その声に応じて四方の山沢からおびただしい数のサガキの群れが集まって来て、この人の頭上を低く縦横に飛び翔《かけ》り、蹴散らすような姿勢を見せて、むやみと鳴き廻るのであった。連れもない山の中のことであるから、無気味に思ったが、負けてはならぬと心を決めて、弾丸のある限り、群がる鳥を射ちまくり、三、四十羽もばたばたと足元に射落とした。しかし鳥の数は減るどころかしだいしだいに増して来る一方で、頭の上を飛び廻り鳴き騒いで止まらぬ。ついに弾丸が尽きてどうしようもなくなったので、落とした鳥を拾い集め、家に帰ろうとすれば、どこまでも鳥の大群がつきまとって騒ぐ。とうとう家に帰ったが、内に駆け込みさま妻君に弾丸の用意を命じ、また鳥の群れを射った。射落とした鳥は庭や畑のあちこちに散乱し、その数は後に数えると百六十に余るほどであった。しかもなお、鳥の群れは家のまわりを去らず、夜になるまで騒いでいた。さすがに夜中にはどこかへ散って行ったが、鳥の執念は恐ろしいものだと、この人は常に語っていた。
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