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愛人の掟 51

时间: 2019-10-18    进入日语论坛
核心提示:scene 12 キュロット禁止令今どきめずらしいとよく言われるのだが、わたしは運転免許を持っていない。高校、大学時代、友
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scene 12 キュロット禁止令

今どきめずらしいとよく言われるのだが、わたしは運転免許を持っていない。高校、大学時代、友だちがこぞって教習所に通っている中、わたしは全然関心がなかったし、必要も感じなかったのだ。あんな暇な季節はもう二度と来ないのだから今になって取っておけばよかったと思うのだが、ずっと助手席専門のまま今日まで来てしまった。
自分で車を運転出来ないせいか、わたしは異常にドライブが好きである。別に大層な遠出でなくても、ちょっと車で出かけるだけでわくわくしてしまう。特にピクニック日和が続く梅雨入り前には、ドライブしたい病が最高潮に達してくる。
だから少しでも時間が空くと、おにぎりと卵焼きを持って彼の車でちょっとしたドライブに出かける。公園の芝生の上で食べると、些細なお弁当でもすごく美味しく感じるから不思議。いつになく和んだわたしの横で、彼も楽しそうにおにぎりを頬張る。彼もわたしと同じようにこのささやかな幸せを噛みしめているんだわ、と思った瞬間、彼がスーパーニコニコして言った。
「ほら、あの娘、パンツ見えそう」
ふう。現実とはこうゆうものなんである。男と女の思考回路のギャップに半ばあきれながら彼の視線をたどってみれば、なるほど、地面に座ってぐっと低くなった目線は女の子の脚を眺めるのには絶好の角度。はあ。
それから小一時間、彼につきあって女の子たちを眺めつつ思ったのだけど、話題の「ナマアシ」、ほんとに流行ってるのね。わたしは若い頃からずっと根強くナマアシ派だったから、夏の馬鹿みたいに暑い時期にもかたくなにストッキングで脚を包んでいる女性たちをいつも不思議だなあと思って見ていた。
冷房対策とか脚をキレイに見せたいとか、いろいろ事情はあるんだろうけど、あれ、やっぱりへんですよ。世界中どこ探したって夏場のストッキング行進が見られるのは日本だけでしょう。
このナマアシの流行でいちばん大喜びしているのは男性たちだと思う。ナマアシ歴十数年のわたしの経験から言うと、男の人は往々にしてナマアシが好きである。わたしは男じゃないけど、これは何となくわかるような気がする。なぜならナマアシはそのまま大好きなパンツに直結するイメージだからだ。
男の人というのはいくつになっても、女の子のパンツが見たいのだ。相手の顔や年齢やスタイルはともかく、よっぽどのことがない限り、とりあえず誰のパンツでも見たいのだ。裸の女が立っているより、見えるか見えないか、そのぎりぎりのところにエロスを感じるのが男たるもの。そして大喜びでパンチラ(死語)を見たあと、顔を見てあーがっかり、というケースも多いそうだけど、それはそれで諦めがつくらしい。
でも、こんな心広き彼らにとってもこれだけはどうしても許せない、納得いかない、というものがある。男性たちを絶望的に脱力させる、それが、キュロットスカートだ。
スカートに見せかけて実は安全なズボン式になっているこの服は、まさに世の男性たちの天敵である。でも、女性のわたしから見ても、あれはお世辞にも格好いいものじゃないです。シルエットだって決して美しくないし、第一、色気のかけらもない。脚は出したいんだけどスカートじゃ心配だし、という発想自体潔くない。駅の階段でお尻をバッグで隠してのぼっているのと同じで、見せたいのか見せたくないのか、白黒はっきりしてくれと言いたくなる。
特に最近は実に巧妙なキュロットスカートが増えて、どう見ても超ミニの巻きスカートにしか見えないのに、フレアの下がしっかりつながっていたりする。もうちょっとでパンツが見えるかな、という男性の淡い期待を一網打尽にしてしまうキュロットスカートは、はっきり言って罪悪だ、とわたしは思う。
だからせめてデートに出かけるときだけでも、「キュロットスカート禁止令」を出したい。そもそも女の子の服には、男性の目を楽しませるという大切な役割もあるのだ。キュロットスカートごときで男性のささやかな幸せを奪う権利はないはず。愛すべき永遠のスカートめくり願望を、わたしたち女性はあたたかく見守ってあげなくちゃ。
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