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歌月十夜43

时间: 2019-11-27    进入日语论坛
核心提示:*s50□教室秋葉もいる事だし、まっすぐ屋敷に帰るとしよう。「あいつ、まだ教室に残ってるかな」鞄を片手に一年の教室へ足を運ぶ
(单词翻译:双击或拖选)
*s50
 
□教室
秋葉もいる事だし、まっすぐ屋敷に帰るとしよう。「あいつ、まだ教室に残ってるかな……」
鞄を片手に一年の教室へ足を運ぶ。
 
□廊下
一年の廊下も生徒でごったがえしていた。
文化祭も間近、高校生になってから初めてのイベントに一年生たちは躍起になっているのだろう。
「あ、ちょっといいかな」
教室の前で秋葉のクラスメイトと思われる子に話しかける。
秋葉の教室は閉めきっていて、他のクラスの生徒立ち入り禁止、と札が張られていたからだ。
「悪いんだけど、遠野———」
「あ、遠野さんのお兄さんッスね。ちょっと待ってください、妹さん呼んできますから!」
丸刈りの男子生徒はシュタ、と敬礼をするように手をあげて教室の中へ入っていく。
「秋葉さま、お兄さんが来てますぞー!」
元気な声は廊下にまで聞こえてくる。
「………………」
なんなんだろう、今のセリフは。秋葉の文化祭の役回りが特殊なものだからなのか、さっきの男子生徒は普段からそう呼んでいるのか。
「………………」
……そのどちらかでありそうで、どちらでもありそうなのが恐ろしい。
【秋葉】
「お待たせしました兄さん。あの、帰りのお誘いですか?」
「そうだけど、文化祭の準備が忙しいなら先に帰ってるぞ。カーテンも閉めきっちまって、なにやら企んでいそうじゃないか、秋葉のクラス」
【秋葉】
「あ———うん、企んでいるというよりは、当日まで秘密なコトが多いだけなんですけど」
言いつつ、さっと教室の中を隠すために扉を閉める秋葉。
【秋葉】
「あの、それでですね兄さん。お誘いしていただけるのは嬉しいんですけど、その、文化祭の準備が押していて今日はもう少し時間がかかりそうだから……」
言いにくそうに言葉をつまらせる秋葉。
……良かった、秋葉も秋葉で文化祭を楽しんでいるようだ。文化祭の肝は当日だけど、やっぱり連日お祭りの準備をする放課後が学生にとっての本当のお祭りだと思う。
秋葉はなんだかんだとお嬢さまだから、うちの学校には心から馴染めないのではないかと心配していたのも今日までだ。
「……申し訳ありません。せっかく迎えにきていただいたのですけど、今日は私———」
「ばか、そんなの気にするな。秋葉がクラスを大事にするのは当たり前だろ。……んじゃまあ、こっちもクラスの準備を手伝って帰るとするかな。お互い頑張ろうぜ、秋葉」
【秋葉】
「————はい。文化祭当日は是非一年の教室に寄ってくださいね」
心からの笑顔で言う秋葉に頷いて、一年の教室を後にした。
 
□校門前
俺も秋葉を見習って自分のクラスの文化祭準備を手伝うことにした
そうして時間いっぱい作業を手伝って下校する事になった。
トンカチとノコギリの持ちすぎだ。カチカチにこった肩をほぐしながら正門をくぐる。
「あ、そういえば文化祭って……」
明日だったっけ? なんて、ど忘れにもほどがある呟きをもらしながら学校を後にした。
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