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撫で肩ときどき怒り肩24

时间: 2020-02-08    进入日语论坛
核心提示:軽いタッチで主婦売春「ジュディ」(小学館)に載っていた飯野恵子「エンゲージリングにはパールを」の主人公の二十五歳の女が、
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軽いタッチで主婦売春

「ジュディ」(小学館)に載っていた飯野恵子「エンゲージリングにはパールを」の主人公の二十五歳の女が、
「女はなんてったって二十五からよ、若い子なんてメじゃないわ」
と元気よく宣言したと思ったら、鏡をのぞいて、
「きゃー、目尻にこじわがー」
とうろたえる。女友だちと、酒をのみながら、
「物知らずで気がきかなくて、仕事はちゃらんぽらん、そのくせ自己主張だけはする若い女の子ばっかり男どもはちやほやする。あたしたちを売れ残りだなんてぬかしてっ。バーカめがっ。女はこれからだ!!」
とわめきつつも、高校時代の友人が結婚するという話題になると、
「まさか、あの女に先を越されるとは……」
といっきに暗くなってしまう。
そこで私も、
「そうだ、そうだ」
と深くうなずくのだ。かくいう私も、
「あたし、結婚して家庭におさまるなんて絶対嫌だわ! 主婦なんて家政婦とたいして変わりないんじゃないの」
などと強気の発言をしておきながら、同年輩の女の結婚式によばれると、
「ヒドイ男ねぇ、相当妥協したわね」
と二人の姿をみながら品定めをし、年下の女の子が結婚したときけば、その場では、
「まあ、おめでとう、よかったわねぇ」
とニッコリ笑っていうものの、家に帰るやいなや、ふつふつと怒りがこみあげてきて、
「クソッ、また遅れをとってしまった」
と面白くない。そしていつも、
「結婚しないっていったのはお前だろうが。どうして心の底から素直に喜んであげられないのだ。本当に度量の狭い女だ」
と自己嫌悪に陥る。そしてヤケ食いしてまた太るのである。
主人公が女だと、自分とは立場がちがえど、それなりに心理がわかる。「ビッグコミック フォア・レディ」の西谷祥子「危険な昼下がり」も主婦売春を軽いフットワークでこなしていて面白かった。私は主婦の生活をしてないからわからないが、彼女たちの欲求不満はきっとそうなのに違いない、と納得できてしまった。主人公のセツコさんは新婚で家が欲しい。しかしダンナは安月給。自分は家でじーっとしているだけ。初めはふつうのパートをしているのだが、金の誘惑にまけて、主婦売春のグループに入ろうかなあと迷う。ローン支払い中の友人の奥さんは、
「この身体で一日十万円稼げるなら」
と大乗り気。驚くセツコさんにむかって、
「早く結婚しすぎて特殊技能もないっ。学歴もない。おまけに子持ちで時間がないっ。そんな女にほかにいい仕事があると思うのォ」
と吉幾三調で迫ってくるのである。そして具体的に、
「銀行ローンが二千万円、両方の親からの借金が合わせて一千八百万……」
とパチパチそろばんまではじいてしまう。
「うんうん、ローンの支払いはキツいから。そうなっちゃうかもねぇ、結果的には」
これまた私はうなずいてしまうのである。頭ではすっかり割り切っているつもりでも、心の底にはいつも、
「こんなことしてていいのかなあ」
という迷いが残っている。その迷いをうまく描かれると胸にグサッときて、
「そうなのよねぇ」
と深くため息をついてしまうのである。
しかし波風たっても結局はハッピーエンドで、みんながホッとする常識的な結果で終わる。こうなるといかにもハーレクイン的でクサさが残るが、中には描き手のやる気が感じられる、とてもいい作品もあるにはある。
「オフィス・ユー」、市川ジュンの「陽の末裔《まつえい》」はホレたハレたという話ばかりのなかにあって、ただひとつ異彩を放っていた。舞台は珍しく大正時代。裕福な東北の旧家に育った南部咲久子という女の子と、同郷の貧しい農家の石上卯乃という女の子の話である。咲久子の家が第一次世界大戦で没落したため、彼女が親友の卯乃と共に上京してくる。咲久子は失った土地をとり戻そう、卯乃は働きながら女学校へ通おう、という希望を胸に秘めて気丈に生きるという話である。時代背景がちょうど平塚らいてうや市川房枝が新婦人協会を作ったころとダブっているのでそのへんも興味深い。
しかしそれと一緒くたになって、カラーグラビアで、
「水着姿のイイ男、さあさあ品定めしてちょーだい!!」
なんていう毛ズネを出した海パン姿の男がポーズをとっていたりする。この節操のなさが、レディスコミックなのだろう。
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