センボンヤリ(キク科センボンヤリ属)
別名ムラサキタンポポ。日本では各地の山や丘の日当たりのよい草原に生える多年草で、根茎は短く、葉は根生してロゼット状となる。春の葉は小さく、卵状心臓形、下面にはとくに白いくもの糸状の毛が多い。夏から秋には大型で長い倒楕円形の葉が出て、へりは羽状に中裂、頂裂片は大きく、側裂片は互にやや離れる。花にも2型があって、春のは花茎が高さ5〜15で先に1.5内外の頭花をつけ、頭花の周辺には少数の舌状花がある。舌状花は白色で裏は淡紫色、先端には3歯があり、別に基部に小さい2裂片がある。夏から秋にかけては花茎が30〜60にも伸び、先端に管状花ばかりが集まる閉鎖花が着く。閉鎖花の総包は長さ約15、そう果は皆結実し、冠毛は1ぐらいで茶褐色である。日本名は千本槍で秋に林立する多数の閉鎖花の花茎を槍にたとえたもの。ムラサキタンポポは春の花色にもとづく。