日语童话故事 日语笑话 日语文章阅读 日语新闻 300篇精选中日文对照阅读 日语励志名言 日本作家简介 三行情书 緋色の研究(血字的研究) 四つの署名(四签名) バスカービル家の犬(巴斯克威尔的猎犬) 恐怖の谷(恐怖谷) シャーロック・ホームズの冒険(冒险史) シャーロック・ホームズの回想(回忆录) ホームズの生還 シャーロック・ホームズ(归来记) 鴨川食堂(鸭川食堂) ABC殺人事件(ABC谋杀案) 三体 失われた世界(失落的世界) 日语精彩阅读 日文函电实例 精彩日文晨读 日语阅读短文 日本名家名篇 日剧台词脚本 《论语》中日对照详解 中日对照阅读 日文古典名著 名作のあらすじ 商务日语写作模版 日本民间故事 日语误用例解 日语文章书写要点 日本中小学生作文集 中国百科(日语版) 面接官によく聞かれる33の質問 日语随笔 天声人语 宮沢賢治童話集 日语随笔集 日本語常用文例 日语泛读资料 美しい言葉 日本の昔話 日语作文范文 从日本中小学课本学日文 世界童话寓言日文版 一个日本人的趣味旅行 《孟子》中日对照 魯迅作品集(日本語) 世界の昔話 初级作文 生活场境日语 時候の挨拶 グリム童話 成語故事 日语现代诗 お手紙文例集 川柳 小川未明童話集 ハリー・ポッター 新古今和歌集 ラヴレター 情书 風が強く吹いている强风吹拂
返回首页
当前位置: 首页 »日语阅读 » 世界の昔話 » 正文

世界一美しい物

时间: 2017-12-25    进入日语论坛
核心提示: むかし、オランダの港町に、とても大金持ちの若い奥さんがいました。 住んでいる家は町で一番大きくて立派で、家のかべにはす
(单词翻译:双击或拖选)
 むかし、オランダの港町に、とても大金持ちの若い奥さんがいました。
 住んでいる家は町で一番大きくて立派で、家のかべにはすばらしい絵がたくさんかかっています。
 床はすべて高価なじゅうたんで、食事の時は金と銀のお皿で食べるのです。
 
 ある日の事、奥さんがやとっている船長をよんで言いました。
「あなたは、これから世界中をまわってきてください。
 わたしのたくさんの船を、みんなつれて。
 そしてあなたが世界一美しいと思った物、世界一とうとい思った物を持ってきてください。
 期限は、一年間です。
 一年たったら、かならず帰ってきてください」
 そこで船長は、すぐに世界一周の旅に出ました。
 町の人々はみんな、
「あの船長は、どんな宝物を持ってくるだろう?」
と、そればかり話し合っていました。
 
 一年後、見張りの者がさけびました。
「船が、帰って来たぞー!」
 すると町中の人々が、船つき場に集まりました。
 若い奥さんも、船を出迎えました。
 船長がどんな宝物を持って来たか、はやく見たくてたまらなかったのです。
 船をおりた船長は、奥さんの前にすすみ出ました。
「奥さま、ただいまもどりました」
「あいさつはいいわ。それであなたは、何を見つけてきてくれましたか?」
「はい。わたくしは長い間世界中を旅して、色々な宝物を見ました。
 人の背丈よりも大きな水晶(すいしょう)や、黄金で出来た船もありました。
 しかしどれも、世界一美しい物、世界一とうとい物とは思えませんでした。
 わたくしはもう少しで、あきらめてしまうところでした。
 ところが、バルト海のある港に入った時の事でございます。
 そこは穀物(こくもつ)畑が見渡すかぎり、どこまでもどこまでも広がっておりました。
 ムギの穂(ほ)は風をうけて、波のようにゆれていました。
 太陽は出ると、あたり一面がこがね色に光り輝きました。
 わたくしはこれを見たとたん、穀物(こくもつ)こそが、毎日のパンをつくる穀物こそが世界一美しい物、世界一とうとい物だと思いました。
 そこでわたくしは、船いっぱいに小麦をつんでまいりました」
「何ですって!!」
 奥さんは、顔をまっ赤にして怒りました。
「お前は、わざわざ世界を回って穀物を持ってきたのかい! この、バカ! トンマ! マヌケ!」
 船長は、しずかに答えました。
「わたくしは一年かかって、ようやく世界で一番大切な物は、穀物であることに気がつきました。
 神さまがお与え下された、あのこがね色に光り輝く穀物です。
 あれがなくては、わたくしたちが毎日食べるパンもつくれません」
 しかし奥さんは、その説明になっとくしません。
「ええい。そんな物は、海にすてておしまい!
 船長、お前は首にします。
 お前の顔なんか、もう二度と見たくなありません!」
「??????」
 船長はだまって、どこかへ行ってしまいました。
「さあはやく、穀物なんかすててしまいなさい!」
 奥さんの命令で、船乗りたちは穀物を海にすてはじめました。
 すると見かけないおじいさんがやって来て、奥さんに言いました。
「なんと、もったいない事を。
 よく、考えてみなさい。
 世の中にはひとかけらのパンもなく、うえて死ぬ人が大勢いるのです。
 神さまから与えられたとうといおくり物をすてたりすれば、神さまのバチがあたってあなたは貧乏になりますよ」
 それを聞いた奥さんは、カラカラと笑いました。
「あははははははっ。神のバチがあたる? そしてこのわたしが、貧乏になるですって? はん、ばかばかしい」
 奥さんは自分の指から世にもすばらしい宝石のついた指輪を抜き取ると、それをいきなり海の中に投げこんでしまいました。
「もし、わたしにバチをあてる力が神にあるというのなら、海に命じてあの指輪をわたしに返してごらんなさい!
 あの指輪には船が何せきも買える価値がありますが、あんな指輪が一つや二つなくなっても、わたしは貧乏になりません。
 わたしは決して、貧乏にはなりません! 」
 奥さんはさけぶと、胸をそらせて帰っていきました。
 
 数日後、奥さんはパーティーを開きました。
 町のお金持ちたちが、のこらず集まってきました。
 みんなは飲んだり食べたりと、とても大さわぎをはじめました。
 その時、一人のめし使いが、大きなお皿をはこんできました。
 お皿には、大きな大きなさかなの丸あげが乗せてあります。
 さかなが大好きな奥さんが、さっそくさかなのお腹を切りました。
 するとナイフに、何かかたい物が『カチン』とあたりました。
「なんでしょう?」
 奥さんは、さかなのお腹に入っていた物を取り出してびっくりしました。
「あっ!」
 その声に、みんながお皿のまわりに集まってきました。
 みんなも、さかなのお腹から出てきた物を見てびっくりです。
 なんとさかなのお腹から出てきたのは、しばらく前に奥さんが海の中に投げ込んだ、あの指輪だったのです。
 神さまが海に命じて、指輪を奥さんに返したのです。
「ふん、ばかばかしい。ただのぐうぜんです」
 奥さんはその指輪を、ゴミ箱に投げすてました。
 
 あくる朝、大変な知らせが届きました。
 奥さんの船があらしにあって、みんな沈んでしまったというのです。
 でも、これはほんのはじまりで、不幸なことがそれから次々と続きました。
 飼っていたウシやブタが全て病気で死んでしまったり、家が火事になったりと。
 
 こうして一年後、奥さんはこじきになって、一切れのパンも食べられなくなったのです。
轻松学日语,快乐背单词(免费在线日语单词学习)---点击进入
顶一下
(0)
0%
踩一下
(0)
0%