那位82岁的老奶奶站在住院大楼里望着自己曾生活过的城镇。铺有榻榻米的休息室是附近居民聚会的“公民馆”。放在走廊里的消防栓的红色电灯表示这是车站入口。而白天上锁的病房,则是她的自宅。
看護学者の阿保(あぼ)順子さんの著書『認知症の人々が創造する世界』が描く光景である。彼らがこの世界をどう見ているかが解き明かされる。周りからは「虚構の生活」と見えても、彼らにとっては「必死で作り上げた現実」なのだと説く。
看护学者阿保顺子女士的著作《认知症的人们创造的世界》描绘了这样一副场景。揭示了他们如何看待这个世界。虽然周围的人看来这是“虚构的生活”,但是对于他们而言,“这是拼命创造出来的现实”,书中极力阐述了这样一个观点。
91歳だった男性に世界はどう見えていただろう。9年前、認知症で徘徊(はいかい)中に列車にはねられ、亡くなった。JR東海はダイヤが乱れたとして損害賠償を求めていたが、最高裁はおととい、妻ら遺族に賠償責任はないという判決を下した。
那这位91岁的男性是如何看待这个世界的呢?9年前,他因为患上认知症而在四处游荡时,被火车撞死了。JR东海曾以扰乱时刻表为由要求赔偿,但前天,最高法院作出了死者妻子等遗属没有赔偿责任的判决。
「老老介護」である。一瞬たりとも目を離すなと要求するなら酷に過ぎよう。被害者側をどう救済するのかといった課題は残るものの、一、二審の判断を最高裁が覆したのはよかった。
这是“老老看护”。要求每时每刻保持关注,是在太过苛刻了。虽然还留有如何挽回受害方损失的问题,但最高法院推翻了一、二审判决无疑是对的。
認知症の人はなぜ「自分の世界」を創造するのか。終末期医療に取り組む大井玄(げん)さんの『病から詩がうまれる』は、自分と現実の世界とのつながりが切れてしまうという不安に耐えられないからだとする。
为什么认知症患者会创造“自己的世界”呢?参与终期治疗的大井玄先生在其著作《诗由病中来》中认为,这是因为他们无法忍受自己与现实世界之间的联系被切断的缘故。
だから、不安を鎮めなければならない。決して怒らず、いつも笑顔で接しなさい、というのが大井さんの助言だ。「最良のかたみは、幸せそうな笑顔と笑い声」。91歳の男性も、最良のかたみを家族に残していったと思いたい。
因为,必须控制住这种不安。我们应该笑脸相迎而非愤怒,大井先生如此建议说。“最好的样子,就是幸福的笑容和欢笑。”那位91岁的男性,也一定想将最好的一面留给家人。