1980年12月19日は学校のあと午後7時までベビーシッターのアルバイトをした。翌年の同日に会った人は灰色のセーターを着ていた。翌々年の同日は……。米国のジル・プライスさんは、8歳の頃からの毎日の生活を鮮明に思い出すことができるという。
1980年12月19日放学后一直到晚上7点都在帮人照顾婴儿,赚取生活费。在第二年的同一天,遇见的那个人穿着灰色的毛衣。第三年的同一天……。听说美国的普拉斯先生自打8岁起,就清晰记得自己度过的每一天。
「超記憶症候群」という症状だそうだ。楽しいことばかりならいいが、侮辱された記憶や悲しみまで再生される。「胸がえぐられるような思いを何度も繰り返すのはほんとうにつらい」と、著書『忘れられない脳』にある。
而这似乎是一种病,名为“超記憶症候群”(超级记忆综合症状)。如果记得的都是愉快的事情那也不错,但事实上连受辱的经历和悲伤的事情都记得一清二楚。“无数次重复宛如挖心的回忆,令我生不如死”,他在著作《无法忘却的大脑》中如此写道。
想像もできない世界である。私たちは多くの出来事を忘れてしまい、気付かないうちに記憶を書き換えることもある。そんな不確かな記憶を堂々と主張していたのが、この方である。
这是一片无法想象的世界。我们这些正常人会忘记很多事情,还在不知不觉间改写记忆。然而下面这位却将此类不实的记忆说得无比理直气壮。
国有地売却の問題で揺れる森友学園との関係を国会で問われ、稲田朋美防衛相は、「籠池泰典(かごいけやすのり)理事長夫妻から法律相談を受けたことはない」「裁判を行ったこともない」と断言していた。ほどなく学園の代理人弁護士として出廷していたことが判明した。
防卫大臣稻田朋美在国会被质问是否涉嫌森友学园购买国有土地问题时,她态度坚决地说:“我从来没和董事长笼池泰典夫妇讨论过相关法律问题”;“也没有参与过法院判决”。但话音刚落不久,就发现她曾作为学园的代理律师出庭辩护。
驚くのは、その後の発言だ。「私の記憶に基づいた答弁であって、虚偽の答弁をしたという認識はない」。ロッキード事件以来、国会でのごまかし発言といえば「記憶にありません」だが、その上を行く開き直りである。
但最令人惊讶的是她在事实揭露后的发言。“我所作的一切答辩都基于我的记忆。我不认为我做了虚假的答辩。”自洛克希德事件以来,一提及国会上的虚假发言,议员都会说“我不记得了”,但她的这次发言却“青出于蓝而更胜于蓝”。
勘違いで取引先に迷惑をかけた社員が「記憶に基づいた行動であって問題はない」と言い訳すれば、上司から大目玉を食らうだろう。忘却に基づく言動が不問に付される内閣とは、不思議な空間である。
换个场景 ,如果某位公司员工因理解错误而让客户难堪,还辩称“因为这一切都是基于我的记忆,所以没有问题”,那么他一定会被上司痛骂一顿。而内阁却对防卫大臣基于遗忘的胡乱言行不闻不问,真是莫名其妙。