太平洋戦争中の1944年、台湾沖航空戦と呼ばれる戦闘が起きた。鹿児島の前線基地で、米軍艦船を沈めたとする戦果が次々と黒板に書かれていった。「撃沈」「轟沈(ごうちん)」。生還したパイロットたちの報告に疑問を持ったのが情報参謀の堀栄三だった。
1944年太平洋战争正酣之际,爆发了被称为“台湾海域空战”的战斗。在鹿儿岛的前线基地,击沉美军舰船的“战果”依次被写在黑板上,“击沉”;“炸沉”。时任情报参谋的堀荣三对生还飞行员们的报告产生了疑问。
「どうして撃沈だとわかったか?」。根拠を問い詰めると、あいまいな答えばかりが返ってくる。「この成果は信用出来ない」と大本営に電報を打ったと『大本営参謀の情報戦記』で述べている。
“你怎么知道是击沉的呢?”。当他质问飞行员所谓的“依据”时,飞行员都会用模棱两可的答案敷衍他。他在《大本营参谋的情报战记录》中写道,他给大本营打过电报,认为“这一战果毫无根据。”
しかし堀の電報は重視されなかったようだ。国民には華々しい戦果が発表され、米軍が受けた損害を過大に見積もった上での作戦が組み立てられた。好ましい情報は誇張し、都合の悪い情報は軽んじる。そんな姿勢は、あまりに多くの日本兵の死をもたらした。
但是,大本营没有重视他发来的情报。政府向国民公布了这些“辉煌”的战果,虚构了令美军遭受“重创”的作战。好的情报则夸张宣传,而负面的情报则不予重视。这样的态度导致很多日本兵白白送命。
旧日本軍と同列には語れないが、過去の教訓が生かされていないのではと心配になる。南スーダンでの陸上自衛隊の活動を記した日報の扱いである。存在するのに「廃棄した」として情報公開の求めを拒み、データの削除までしていた疑いが明るみに出た。
虽然下面这一情况没有旧日本军队那般夸张,但是在没有吸取过去教训这一点上还是令人揪心不已。而这源头就是人为捏造日本陆上自卫队在南苏丹的活动记录。明明还有存档,政府却以“已经销毁”为借口拒绝公开情报。甚至还有证据表明日志的数据有人为删除的痕迹。
「宿営地5、6時方向で激しい銃撃戦」などと書かれた日報である。自衛隊派遣を続けるのに支障になると誰かが忖度(そんたく)し、なかったことにしようとしたか。目先の都合を優先し事実や報告をないがしろにする体質が透けて見えないか。
“在宿营地的5、6点方向,发生激烈的枪战”,日志上曾如此写道。而有人预估这会对持续派遣自卫队构成阻碍而擅自将其抹去。这一切不正是表明政府重视表面的完美而轻视事实和报告的本性吗?
何も知らされていないと言う稲田朋美防衛相が、組織を統率できていないことは明らかだ。そのもとで、事実はどこまで解明できるのだろう。
自称“一无所知”的防卫大臣稻田朋美无疑没有任何统帅能力。在这种情况下,事实的真相又能揭露到何种程度呢?