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愛人の掟 52

时间: 2019-10-18    进入日语论坛
核心提示:scene 13 三度のメシより昨年わたしは一年間、「肉断ち」をしていた。肉類を一切食べなかったのである。これは別に「いち
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scene 13 三度のメシより……

昨年わたしは一年間、「肉断ち」をしていた。肉類を一切食べなかったのである。これは別に「いちばん好きなものを断つ」といった願かけの類いではない。ベジタリアンを目指したわけでもない。今さら美容と健康を気にしたからでもない。発端は作家として一生食べていくことへの危機感、であった。
わたしの最初の著書となったのは、やはり恋愛に関するエッセイ集で、『あなたが恋を見つける場所』というちょっとくすぐったいようなタイトルがついている。当時わたしは恋において怖いものなしの時期だったので、この本は今読み返すと自信満々でかなり恥ずかしい。でも内容うんぬんより、初めて自分の名の入った本が書店の棚に並ぶのだという興奮と感動のほうが意味が大きかった。
翌年、念願の小説も無事単行本となり、ようやくプロの仲間入りをさせていただいた。それからは雑誌などの様々な取材や、テレビ、映画の脚本など、ジャンルを問わず依頼されるものすべてを片っ端から無我夢中でこなしていた。そんなある日、はたと立ち止まってしまったのだ。一体わたしは何になりたいんだろうか? 生まれつき器用な性分が災いして、わたしはいくつもの肩書きでしか紹介されない自分の最も嫌いな人種になってしまったんじゃないかしら?
そのときわたしは、本物の「作家」になりたいと思った。とにかく一枚でも多くの原稿を書きたい、そう思ったのだ。
しかし、一日二十四時間という状況は、年間五、六冊も分厚い長編小説を書き上げる超人的作家のかたがたと平等のはず(たぶん)。それなら今までわたしが時間を消費してきた何か、をやめることしかないですよねえ。
でもそこで気づいたんだけど、わたしは大幅に時間を食う趣味やレジャーを何ひとつ持っていないのだ。スポーツは何もしないしギャンブルも一切駄目。旅行も仕事がらみでやっと行くぐらいで、どちらかといえば苦手なほうだ。
強いてわたしの生活に欠かせないものがあるとすれば酒、である。飲んでいる日数プラス、翌日宿酔いから復活するまでの泥のような時間を考えればかなりのロスになるだろう。そうか、酒を断てばいいのか、とわたしは一瞬考えた。でも二秒後に後悔した。原稿を書き終えた後の至福の一杯なしに生きてゆく自信はどうしても持てない。
うーん、それじゃ一体何を断てばいいんだろうか……とオザワくんの店でバーボンを飲みつつ悩んでいたら(そんなことしてる間に早く家帰ってワープロに向かえという説もあるが)常連のお隣りがこう言った。
「そんなの簡単。オトコ断ちすればいいんだよ」
それはムムムなるほど、と黙ってしまうだけの威力ある発言であった。確かにわたしの生活はかなりの割合で恋愛が占めている。仕事以外のすべての時間を殿方に捧げていると言っても過言ではない。今から一年、ほかのことは何もせずに恋愛だけしていろと言われても飽きない自信がある。
なぜなら恋愛は、わたしの生きる糧なのだ。三度のメシより恋愛が好きである。仕事をするパワーだってわたしは恋愛からもらっているんだと思うし、この世に男性がいなかったら作家になろうとなどしなかったかもしれない。中学のとき同級生のナカガワくんは、行く年来る年の街頭インタビューで「あなたにとって愛とは何ですか?」の問いに「すべてです」と真顔で答えてクラス中の爆笑を買ったが、わたしは未だに笑えない。わたしはご親切なお隣りに向かってきっぱりと言った。
「恋愛をやめるのは物書きをやめるときです」
ここまで言いきったわたしに残る道はひとつしかない。睡眠時間を削ることである。起きている時間を増やしかつ脳をクリアーに保つには、動物性のものをいかに摂らないかにかかっている。肉は他の食物にくらべて消化に時間とカロリーがかかるから、そのぶん内臓が疲れて眠くなるという仕組みだ。だから肉を食べず魚や野菜を中心とした食生活にすれば、大体三、四時間眠れば充分、とどこかの教授も力説していた。わたしの肉断ちはこうしてはじまったのだ。一年という期間を終えた今も肉はあんまり食べない。
だから皆さんも、いくら仕事が忙しかろうと、恋愛にかける時間を減らそうなんて絶対思わないでね。睡眠を削って仕事とオトコを増やす。これが女の生きる道、と思うんだけど……どうかな?
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