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歌月十夜04

时间: 2019-11-27    进入日语论坛
核心提示:*s4□遠野家1階ロビー 時間もあるし、ちょっと顔を出しておくのもいいかもしんない。ここのところ学園祭の準備で忙しくてかま
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*s4

□遠野家1階ロビー
 時間もあるし、ちょっと顔を出しておくのもいいかもしんない。
ここのところ学園祭の準備で忙しくてかまってやれなかったし、純粋にアルクェイドの顔が見たい。
 
□屋敷の門
秋葉より一足先に屋敷を出る。
【翡翠】
「志貴さま、忘れ物はありませんか?」
見送りに来てくれた翡翠が、珍しくそんな事を尋ねてきた。
「忘れ物……? いや、準備は万全だと思うけど」
一応鞄を開けて中を確認する。
筆記用具と学生証、今日の授業分のノートと、ちゃっかりナイフを忍ばせているあたり自分らしい。
「忘れ物はないみたいだ。それじゃ行ってくるよ。もしかしたら帰りは遅くなるかもしれないから、その時は心配しないでくれ」
【翡翠】
「はい、文化祭の準備ですね。お泊まりになられるようでしたらお電話をいただければ助かります」
「オッケー。それじゃ行ってくる……!」
【翡翠】
 丁寧に送り出してくれる翡翠に背を向けて、いつもの坂道へと駆け出した。
□マンション入り口
「——————ふう」
走りづめだった体を休ませて深呼吸を一度した。
交差点から南に行けば学校、東に行けばこのマンション、という立地条件ゆえか、テコテコと移動していては間違いなく学校に遅刻する。遅刻したくなければ朝早くに起きてここまで全力疾走するしかない。
朝、アルクェイドの部屋に行くという事はそういう事だった。

□マンション廊下
 ピンポーン、という呼び鈴。
返事は当然のようにない。
「———————」
合い鍵でドアを開けて中に入る。
 
□マンションキッチン
「アルクェイド、起きてるかー?」
【アルクェイド】
「……んー、いま起きたトコ」
眠そうに目をこすって、アルクェイドは手招きした。
 
□アルクェイドの部屋
アルクェイドの部屋は相変わらずシンプルだ。
【アルクェイド】
 昨夜出歩いていたのか、アルクェイドは普段以上に眠たそうにベッドに腰かけている。
「なんだよ、辛そうだけど何かあったのか?」
「ん……ちょっとね。昨日つまんない夢を見て、自分自身に呑まれそうになっただけ」
はあ、とため息をつくアルクェイド。その様は眠い、というよりは落ちこんでいるようにもとれる。
「つまんない夢……って、たしかあんまり夢ってものは見ないんじゃなかったっけ、アルクェイドは」
「あんまりじゃなくて滅多に見ないわ。睡眠中は機能を停止しているんだから思考も停止してるもの。
……まあ、それでもたまには昔の事を思い返すんだけど、それはあくまで“過去にあった出来事”にすぎないわ。そんなもの、志貴の言う夢とは違うモノでしょ?」
「……ん、そうだろうな。夢っていうのは現実半分希望半分で出来てるものだから、思い出とは違うものだし」
「でしょう? ……まあ、その希望半分っていうのがよく解らないけど、ともかく自分が体験した事のない体験が夢なわけでしょ? それならわたし、今まで夢を見る事なんてなかったよ」
 眠そうな顔で、淋しい事を彼女は言った。
「———そうか。じゃあつまらない夢ってのは昔の思い出だったわけか?」
【アルクェイド】
「……どうだろう。わたし、あんな体験をした事ないし、あんなヤツ知らない。自分の知らない事柄が出てきた以上、アレは志貴の言う“夢”だったのかもしれない」

思いつめたような呟きのあと、ばふっ、とアルクェイドはベッドに倒れこんだ。
「皮肉な話だなー。せっかく夢を見れたかと思ったのに、一番見たくない未来を見せられちゃった。志貴も出てきてくれないし、なんかすっごく損した気分」
はあ、とため息をつくアルクェイド。
……なんか、こっちもこっちで今朝は調子が悪いようだ。
【アルクェイド】
「ね、それより志貴! 今ここにいるって事は学校休みってコト?」
がばちょ、と跳ね起きるアルクェイド。その瞳は今すぐ遊びに連れていけー、と輝いていたりする。
「あー、いや……ちょっと顔を見に来ただけなんだ。訊きたい事を聞いたらすぐに学校に行く」
【アルクェイド】
「あ、やっぱりそうなんだ。志貴ってそうゆうトコ薄情だよね。昨日だってわたしが困ってたのに出てきてくれなかったし」
じー、と文句ありげな視線。
そんな夢の中のコトを言われても困るのだが、頼りにされるのはやっぱり嬉しかったりする。
「はいはい、それじゃ今度からピンチの時は呼びつけてくれ。もっとも、生憎こっちは人の夢に出向くなんてコトはできないんだから、そのあたりはそっちで都合をつけること」
「え? わたしの方で都合をつけろって、わたしそんなコトできないよ」
しれっと、かつてのイタズラを忘れて首を傾げるアルクェイド。
「……アルクェイド。一つ訊くけど、以前俺の夢をトンデモナイ内容に変えてくれたのは誰だったんだっけ?」
【アルクェイド】
「————あ。えへへ、それわたしだー」
……まったく。どうしてこう都合の悪い事をキレイさっぱり忘れられるんだろう、こいつは。
「そういうこと。夢魔だかなんだか知らないけど、人の夢にちょっかいだせるなら悪夢なんて恐くないだろ。……あ、だからってあんなコトはもう止めろよな。そのレンっていう使い魔を悪用するのは良くないぞ」
うん、と素直に頷くアルクェイド。物分かりがよろしくて結構結構。
「そうだよねー、わたしにはレンがいたんだった。滅多に使役しないから忘れてたけど、そっかー、レンにお願いすればなんでもありだよねー!」
「…………………あのな」
……いや、だから。悪用って言うのは、つまりそういうコトなんだってば。
 
□アルクェイドの部屋
———と、そろそろ学校に向かわないと遅刻する。
つい会話に花が咲いてしまったけど、当初の目的を果たして学校に行かないと。
「アルクェイド、一つ訊くんだけど」
「ん? なに、改まっちゃって」
「あのさ。おまえ、俺に何かした?」
【アルクェイド】
「—————————はい?」
ん?と。アルクェイドは小鳥のように首をかしげた。
「何かって、何?」
「いや、その……それがよく分からないから訊いてるんだ。自分でも何がおかしいのか分からないんだけど、何かおかしい気がする。
で、そういったコトをしでかすのはアルクェイドか先輩ぐらいしか思いつかないんで訊きに来たんだよ」
【アルクェイド】
「今のセリフは聞き捨てならないけど、結論から言うとノーよ。わたしはここ最近で志貴に何かをした覚えはないもの」
「—————だよな。俺もアルクェイドに何かされた記憶は——————」
ないんだけど、そもそも昨日の事さえ思い出せない自分の記憶なんてアテにならない。
なんていうか、考えてみればこんな質問を昨日も誰かにしたような気がするし。
「……いや、悪かった。ただの勘違いだ。それじゃそろそろ学校に行くよ」
【アルクェイド】
「え……志貴、ほんとに行っちゃうの? せっかく来たんだから、もうちょっと居てくれないのかな」
—————う。
その、ねだるような顔をされると、こっちも健康な男子なだけあって意志が揺らいでしまう。

……どうしよう。
ここは、思いきって————�
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