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歌月十夜99

时间: 2019-11-28    进入日语论坛
核心提示:*s120□屋敷の廊下来たのだ! 立てよ国民! だって今度ばかりは勝利の確信があるもん。いつものようにいいところで秋葉が帰っ
(单词翻译:双击或拖选)
*s120

□屋敷の廊下
——————来たのだ! 立てよ国民!
 だって今度ばかりは勝利の確信があるもん。
いつものようにいいところで秋葉が帰ってきて怒られる、なんて事は絶対にないと神さまだっていってるし。
「————————ふ」
つい口元が緩む。
さあ、このまま中に入って、秋葉の日記とか秋葉の趣味とか秋葉の弱みとか握るのだ。……お兄ちゃんとしてなんか色々問題はある気がするが、遠野志貴の待遇を改善させるためには已む無しである。
「よーし、謎はすべて解けた!」
自分でもイッちゃってるなと解っていたが、ノブを回す手は止まらなかった。

□秋葉の部屋
「おはようございまーす……」
音もなくノブを回し、ドアを開け、やはり音もなく閉める。
部屋の中はやはり無人。
くわえて、中に入るところを見られた形跡はまったくない。
「……良好だスネーク、引き続き探索を続けてくれ」
と、壁際に背中を押し当てた瞬間。
□秋葉の部屋
 唐突に、部屋の電源が落ちた。
「——————!?」
ま、まさか赤外線センサー!?
「そんなワケないですよー。そもそもお昼なんですから電気はついてなかったでしょう?」
あ、言われてみればその通りだ。
「はい。これはですね、ただの設置型トラップなんです。遠野グループが開発した対人捕獲シュートで、正式名称は志貴さんホイホイです」
……はあ。なんか、ひどく使用対象が限定された兵器ですね、それは。
「……なるほど。ところで、そんな所で何してるんですか琥珀さん」
【琥珀】
「いいえ、わたしはそのような者ではありません! この身は屋敷の治安を陰から支える秩序の具現!
ええもう、割烹着の悪魔とでも偽善者とでもホウキ少女まじかるアンバーとでも、お好きなように呼んでくださってけっこうです!」
ぐぐ、と握りこぶしを作って力説する。
「…………………」
言いたい事は三つほどあるんだけど、とりあえず最後の呼び名だけは使うまいと頷いてみる。
「それでは勝負です志貴さん。留守なのを良い事に妹の部屋に忍び込むなんて、そんなの志貴さんじゃありません。ニセ志貴さんです。フェイクです。ですからわたし、心を鬼にしてお仕置きさせていただきます!」
ザ、とホウキを構える謎の影。
……なんのつもりで待ち構えていたかは知らないが、やる気だけは満々という所か。
「……ふうん。そっか、琥珀さんが琥珀さんじゃないなら話は簡単だ」
す、と腰を落として戦闘体勢をとる。
【琥珀】
「え……? 志貴さん、あの……本気、ですか?」
言いよどむ謎の影。
あー、確かにいつもの俺だったら反省して素直に自分の行いを悔いるだろう。
が。
一度壊れたブレーキは、衝突するまで直らないのだー!
「や、やだなあ志貴さん。あの、冗談ですってば」
じりじりと後退する謎の影。
「言っておくけど、今日の俺はネジが外れてるぜ」
にやりと笑って一歩踏みこむ。
「わわ、志貴さんったらエッチの時と同じ目をしています……!」
貞操の危険を感じたのか壁際まで逃げる謎の影。
「オフコース。こうなったらいきつく所まで行くだけだね!」
あはははは、と高らかに笑って襲いかかった。

と。

ガタン、と音がして、床がパックリと二つに割れた。
「え?お?」
バタバタと足を動かすも、足場がないんだからどうしようもない。
「はーい、一名様ご案内でーす!」
妙に嬉しそうな声が響く。
「うわ、ちょっとこの高さシャレにならないんですけどー!」

どー、どー、どー、どー……。
断末魔の叫びが深い穴にエコーしていく。
「まだまだですねー志貴さん。真剣勝負というものは勝利条件を満たしてから舞台にあがるものなんですよー」
奈落の底に落ちていく俺を見送りながら、彼女はそんなアドバイスをしてくれた。
 
———そんなこんなで、気が付くと地下牢にいた。
「あ、あ痛たたたたた…………」
落ちてくる時に腰を強打したのか、立ちあがると体中が軋んだ。
「くそ、ほんとに地下牢じゃんかココ……」
じゃらり、と音がして、手で額の汗を拭った。
ん、じゃらり……?
「って、うわああああ! て、手足が鎖で繋がれてるー!」
テッテイしている。
ここまでテッテイするというコトは、つまり琥珀さんはホンキだという事なのでしょうか?
「うっ、さむっ……」
ぶるっ、と震える体を抱く。
じゃらり、とまたも鬱になりそうなヘヴィサウンド。
「冗談じゃないぞ、こんなトコに一日でもいたら精神に異常をきたす」
適当な石を持って、ガンガンと牢を叩く。……超合金で出来ているのか、石の方がたやすく砕ける。
「うーん、こりゃまいった」
ああ、でもどっかの人が地下室は安心できるとか歌ってたっけ。……うむ、どっちかっていうとあの歌はシキのテーマソングではあるまいか。
「———って、他人事じゃないって。日が落ちる前に外に出ないとえらいことだぞ」
きょろきょろと周囲を見渡して、ナイフ代わりになりそうな石を探す。
石は簡単に見つかった。
「————あれ?」
って、そんな物を見つけてどうしようというのか。
石では牢は切れない。なんだって俺は、そんな物があればたやすく牢を切れるだなんて思ったんだろう?
「ふふふ、ダメですよ志貴さん。そんな危ないコト思い出しちゃいけません」
かんかんかん、と階段を下りてくる足音。
「こ、琥珀さん!?」
「はい、お待たせしました。ちょっと待ってくださいね、すぐに開けてさしあげますから」
ぎいー、と錆びた音をたてて牢が開く。
……良かった。質の悪い冗談だったけど、さすがに冗談のままで終わってくれたらしい……って、ちょっと待った!

「な、なに持ってるんですか琥珀さん!」
「なにってお注射の時間です。本当はこのような事は心が痛むのですけど仕方ありません。志貴さんは中々反省してくださらないので、聞き分けがよくなるお薬を注射しますね」
「うわ、嘘っ! ぜったい嘘! 琥珀さんすっげえ楽しそうじゃんかー!」
「やだなあ、そんなコトないですってば。ほら、わたし痛いの嫌いですし」
「ばか、そんなのフツー誰だって嫌いだって!」
ニコニコと近寄ってくる割烹着の悪魔。……もとい、割烹着を脱いだ悪魔。
「うわあ、分かった、分かりました! もう夕食は残しません! それに外食も控えます! ついでに早起きもしますからー!」
「うふふ、そんな事言ったって逃げられませんよ志貴さん。さ、大人しくしてれば痛くありませんからちゃっちゃっと射っちゃいましょー!」
「はわわわ、オッケー、こうしよう! 琥珀さんの言い分ももっともだ。もっともだから、せめてどっちか一本だけにしてくれー!」
「あ、そうゆう事ならご心配なく。二本持っているのは射ち損じた時のための予備ですから」
にっこりと笑って、琥珀さんは俺の腕に注射器を突きたてた。
 
「志貴さん、聞こえてます? いいですか、これからはここが志貴さんのお部屋です。ですからくれぐれも外に出ようだなんて思わないでくださいね。
……ええ、そうしてくださればわたしも手荒な事はいたしません。もう何も考えられなくなるぐらい、優しく飼ってさしあげますね———」
クスリ、と琥珀さんが笑った。
 ……うう、今までいろんなバッドエンドを迎えてきたけど、これに勝るおしまいは無かったよぅ……
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