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ぼくのコドモ時間18

时间: 2019-12-05    进入日语论坛
核心提示:「遠足」が楽しい|ワケ《ヽヽ》�遠足�っていうのは、とっても楽しみなもので、ずいぶん前からワクワクしながら待っていたよう
(单词翻译:双击或拖选)
「遠足」が楽しい|ワケ《ヽヽ》

 �遠足�っていうのは、とっても楽しみなもので、ずいぶん前からワクワクしながら待っていたようでしたが、あれはいったい、何が楽しみだったんでしょうね。
「一つにはお菓子である」とボクは思う。遠足っていうのは、リュックサックにお菓子とおべんとを、ギッシリ詰めて、それから水筒に、お茶とかお湯とかを入れて肩からかけていくんでした。
リュックの中には、ビニールとか新聞紙、手ぬぐいなんていうものもたしかに入ってましたが、その大部分を占めているのは、キャラメル、おせんべ、チョコレート(チューブ式のも流行った)、ガム、ラムネ菓子、ビスケット、など。前の日の夕方マーケットまで行って、たくさん仕入れたのを、おせんべやビスケットなら欠けないように、上のほうに入れ、キャラメルやガム等はリュックのポケットに入れる、という具合に夜パッキングするのも、すでに遠足のうちなんでした。
遠足はだいたいが日帰りで帰ってくるっていうのに、ともかく|お菓子《ヽヽヽ》のほうはふだんの一週間分くらいを、いちどきに携帯《けいたい》していて、しかもその日のうちにそれを全部かたづけてしまってもいいんだから、それはうれしいはずなのだ。
水筒っていうのも、ヘンなものであった。出かけていく先は�砂漠�なわけじゃなく、動物園だったり、植物園だったり、万年筆工場だったり、お台場だったり、横浜港だったりで、行った先にはきっと水飲み場なんかいくらでもあるのだ。だいたいが飲もうとした時には妙に生ぬるかったり、水筒のにおいが移ってしまったりで全部あけて入れ直して、結局その水も家まで持って帰ったりするくらいなのだった。
それでも、遠足にはリュックサックで、水筒を肩からケサガケに、っていうスタイルをみんな守っていた。それも�魔法瓶�といわれた保温式のもんじゃなく、キャップに小さな磁石《コンパス》のついたやつを、みんな申しあわせたように持っていたのだった。
お弁当は、おいなりさんとのり巻で、これもみんな同しだった。朝早くタカコさんが、これをつくった。兄弟の誰かが遠足の日は、朝から、こののり巻とおいなりさんが食べられるのがうれしかった。
つまり、特別《ヽヽ》がうれしかったのだ。中学に入ってから、おすしやさんの息子さんが、同じ机のとなり同士になったんだけど、彼のお弁当が毎日、商売物の|おすし《ヽヽヽ》だったのはフシギな気のしたもんだった。ヨシトモくんていう、鎌倉時代のような名前の同級生は、「毎日スシであきちゃうよ」と心から言いながら、ボクのさえない弁当のおかずと交換を迫るのだった。
いまのコドモたちは、ちょうどこの、ヨシトモくんと同じような具合かもしれない。少なくとも、食べ物は�特別�の楽しみではなくなってしまっているようだ。遠足の日のお弁当を、ホカホカ弁当屋さんの、あの透明のペラペラプラスチック入りのセットで持ってくるなんていう話を聞くと、なんだか無残なような気のするのは、ボクが昔のコドモだからだろう。実際にはそっちのほうがおいしいかもしれないが、そこにはワクワクする楽しさがない。
観光バスの中でまわってくる|マイク《ヽヽヽ》も、いまは特別のものではないはずだ。家庭にカラオケもあるだろうし、オーディオ装置もめずらしくないのだ。
大きくなって、お正月が楽しくなくなったなァ、と感じていたんだけど、これは、|大きく《ヽヽヽ》なったからじゃなく、特別の日じゃなくなったからなんだなァ、と気がついた。お雑煮も、おしるこも、磯辺巻も安倍川も、お正月でない日に食べてしまうようになってから、お正月はつまんなくなってしまった。
姉のチカコは、ゆで卵が大好物だったんだけど、うちのゆで卵は、いつもハードボイルドだったもんだから、たまたまその日、忙しくゆでた卵がみんな半熟で、カラを割って〈くさってる〉と思った彼女は、三コが三コとも�くさって�いるので、全部谷底に捨ててしまったのが、いまでもくやしいのだった。
あのころ、卵のねだんはとても高かった。そういえば、バナナのねだんも、とっても高くて、だからバナナはおいしかった。バナナのねだんが安くなってから、バナナはまずい果物になってしまったのである。
バナナのねだんも高くて、それがめずらしい食べ物だったころを知っているボクには、バナナは依然としておいしい果物なんだけどね。ボクはコドモのころから、めずらしい果物を食べるのが大好きで、アルバイトをしてかせいだお金で、パイナップルや、パパイヤやマンゴーや、ヤシの実なんかを、一つずつ試していったころの楽しさをいまでも思い返します。
でも、こんなふうにしていろいろ食べて、めずらしい果物がなんにもなくなってしまったら、と思うとちょっと|考えて《ヽヽヽ》しまうんでした。このあいだ、ニュージーランドのキワノっていう果物を食べました。まだまだ、食べたことない果物はありますが、これからは、あんまりいっぺんに試しつくしてしまわないように、しておこうと思ったりする。
待つことが、おそらく楽しさと関係あるのだ、っていう考えかたは、ビンボウな考えかたかと思いますが、でも、やっぱりボクにとってはとても納得のいく理屈のような気がします。
学校から帰ると、すぐランドセルをほうり投げて、「|なんか《ヽヽヽ》ないのォー」と言ってた日のことを、いま思い出しました。|なんか《ヽヽヽ》っていうのは|なにか食べるもの《ヽヽヽヽヽヽヽヽ》の意味ですね。「三時《おやつ》まで待ってなさい」と言われて待っている。
そうして、おイモのふかしたのやら、トウモロコシのゆでたのやら、時には手製のドーナツや、井戸端で冷やしてあった西瓜やら、小さな缶に入った甘いミルクといっしょに出てくるイチゴの実だったりする。おやつがおいしかったのも、学校にいる間、お菓子が禁止で、三時になるまでは、家でもそれを待たないといけない。そうして時には、いっくら待ってても、おやつ自体が�中止�になってたりするっていうのが、�おいしいの秘密�だったのかもしれません。
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