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ぼくのコドモ時間39

时间: 2019-12-05    进入日语论坛
核心提示:ちょっと妙な気分二年生の時までは、学芸会のその他大勢の役もつかないで、特別にそういうコドモだけ集めた|二軍の学芸会《ヽヽ
(单词翻译:双击或拖选)
ちょっと妙な気分

二年生の時までは、学芸会のその他大勢の役もつかないで、特別にそういうコドモだけ集めた|二軍の学芸会《ヽヽヽヽヽヽ》で、
「それがいい、それがいい」とみんなに付和雷同する�つくし㈪�の役で、やっとのこと舞台デビューをした話は「後ろ向きの記念写真」のところに書きましたが、どうしたわけか、その時の、�その他大勢�のさらにその他になってしまったコドモたちが、三年になると、クラスの中心になるようなメンバーになってきたというのが不思議ですね。
三年生の学芸会では『泣いた赤鬼』という劇をすることになって、ボクは主役の赤鬼の役をすることになったんです。そうして、赤鬼の親友・青鬼の役についたのは二軍の学芸会で�つくし㈰�をやっていた小美戸《こみと》勉くんでした。
「泣いた赤鬼ってのはさ、青鬼ってのが|おいしい《ヽヽヽヽ》役なんだよ」
と言ったのは後年の小美戸くんではなくて、カメラマンの小暮徹さんという人ですが、つまり同じころに群馬県のほうではこの少年時代の小暮さんが『泣いた赤鬼』の青鬼役をやっていたというワケです。
たしかに『泣いた赤鬼』でカッコイイ役は青鬼のほうなんですね、里の人間のコドモと友だちになりたいのに、近づこうとするだけで逃げられて悩んでいる赤鬼を、友人として助けてやる、つまり自分が悪者になって赤鬼のいいところを見せる狂言を打って、里のコドモに赤鬼を信頼させるっていう役どころです。
悪い青鬼を思いっきりこらしめることで、赤鬼はやっと信頼を得るわけですから、狂言といったって、ホントに思いっきりなぐりつけなくちゃいけないのです。赤鬼が遠慮をしてると、「ダメだ、もっとホンキでなぐるんだ」なんていうセリフもあるんですね。実に友だち甲斐がある�ナイスガイ�の役です。
ボクだって、赤鬼の演技をしながら、なんだって赤鬼はこんないい友だちがありながら、そんなに里のコドモと仲よくなんかなりたいんだ、変なやつだなと思ったくらいですから。
で、この青鬼役をやった小美戸くんと、大人になってから知りあった小暮さんはどこか共通するキャラクターがあって、二人とも青鬼役にふさわしいなと思ったりするんですが、ここで話したいのは、そのこととは、ちょっと別で、この『泣いた赤鬼』役をやった時の奇妙な気分のことです。
ずいぶん昔のことですし、芝居の内容もストーリイの細部なんか忘れているし、芝居がうまくいったのかどうだったのかも、もう忘れています。
もっとも幕があいて、最初のセリフだけはいまでもハッキリ覚えてます。
「ボクは山の奥に住む赤鬼です」という、まァ自己紹介ですね。これをなぜハッキリ覚えているのかというと、ボクはこの最初のセリフを、自分なりの演出《ヽヽ》でこんなふうにしたんでした。
「ボクは…………………………………………………………………」
つまり、間をものすごくあけた。
「エ? ボクは何だ? 何なんだ?」と観客が思ったころに身分を明かそう、としたんですね。まァコドモの知恵というべきですね。どうしてかというと、説明の要もないように、ボクは赤鬼だったからです。頭には紙テープでつくった赤毛のモジャモジャかつらに角が生えているし、顔はまっ赤に塗ってあるし、虎の皮のパンツ(パンツに黒と黄の絵の具で模様をつけてある)をはいて、ごていねいにも、イガイガのついた鉄棒まで持ってるんですからね。
そんなもの一目で赤鬼とわかる。でまァ、「…………………」とあまりにも長く黙ってるんで、イキナリセリフをトチったのじゃないかと思ったというんですね、母・タカコは。いや、じゃないかどころか、完全にそう思った。で、夕食の時にその旨《むね》家族に発表したんで、ボクはいまでもこのセリフを思い出せるというワケです。いや違うんだ、あれはワザとそうしたんだもんと、その時のくやしさのようなものが記憶のヒッカカリになった。とこれもまァ、この話の本筋じゃないです。
さっき、衣裳のところでワザと触れなかったんですが、顔は赤く塗ったけれども、全身を赤く塗って、トラの皮のパンツいっちょになったというワケじゃないんですね。学芸会は十月か十一月で、もう寒くなっているころだから、上半身には赤いセーターと赤い手袋、下半身には赤いタイツをはいて、全身が赤いことの表現をしたわけです。
「赤いものを着るのは女だ」と当時の少年はみんな信じてました。ボクも紺のセーターにほんの小さな赤い象が編み込まれてるのを、「これは女のセーターだ」と言ってなかなか着なかったんですから。それがまっ赤なセーターにまっ赤な手袋ですよ、学芸会用にワザワザ調達するなんで、物のまだないころだからそんなことはしない。クラスの女の子から先生が借りてきて、それが衣裳になる。
もっとも抵抗があったのがタイツですね。いまは男性用のタイツもあるし、だいたいストッキングといえばタイツ状のもののほうがふつうですが、当時はパンティストッキングがまだ発明されていない。いわば異様なモノです。
二組にシバタさんという女のコがいて、このコがとってもかわいらしいコだったんですが、それだけじゃなく�バレエのおけいこ�をしている、まるで映画かマンガの登場人物のような、人物だったわけです、当時の少年にとっては。バレエのおけいこは特別の人です。
そのシバタさんのバレエの練習用タイツがつまり赤鬼役、青鬼役の男の子たちの衣裳ということになったんですね。
わたされたそのモノは、まるで赤ン坊のモモヒキか? と思うくらいに小さなもんでした。
「こんなちっちぇの入らねえよォ」と言うと、シバタさんはニコニコしながら、
「だいじょうぶよ、伸びるからァ」と言って長いマツゲをパタパタいわせながら去っていった。
ボクらは、おそるおそるパンツいっちょになって、その靴下とパンツの合体したような変なものを、ムリヤリのようにはいたわけです。そこが便所のスノコの上だったことも作用してか、とんでもなくエロチックな、へ〜んなことをしてしまっているという気分でドキドキしてしまったんでした。
もっとも、そのキューキューの赤いタイツの下にはサルマタ(トランクスのこと)がモタモタモコモコしているわけで、ハタから見たら、ただみっともないだけですが。学芸会で初めて主役をとった劇の思い出が、赤いピッタリしたタイツだった、っていうのは、いまとなっては、ちょっと奇妙でいい思い出だったなァ、と、太腿にはりつくその時の感触を感じながらボクは思うのです。
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